2015年12月21日月曜日

ゴルフクラブ◇柔らかいシャフト/重いヘッド


ハミングバードの悶絶クラブは… シャフトは…
市販の一般的なゴルフクラブに比べ驚くほど 動きます。
初めてご来店された方は ある程度は想像されて
来られたようなのですが、それでも実物を見て
かなり 驚かれるようです。

まず間違いなく 世界で一番柔らかいシャフトを
扱っているお店を言えるでしょう。

アイアンの数値で比べてみましょう。

スイング破壊兵器と呼んでいる
某軽量スチールシャフトの 
Sフレックスで(5番)
硬さの目安である振動数 は 310~320cpm です。
弊社の悶絶アイアンでスト 160~170cpm…
数値で言うと ちょうど半分ってところですね。
もっと柔らかいのもあったりしますヾ(@⌒ー⌒@)ノ

300cpmに近いようなアイアン(5番)ですと
基本、どう動かしてもしならないほど 異様に硬く、
この硬さでは シャフトの使い方など
覚えることも、教わることも、感じることも出来ない
と言えるでしょう。
シャフトの使い方というのが ゴルフクラブの使い方
とも言える訳で これではただの棒っきれに近いです。
ゆえに この動かない棒を しならない棒を
しならせて使う
 などという発想が生まれちゃうわけです。
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シャフトは本来 
ヘッドの重さとその形状
そしてスイング中のクラブの位置やヘッドの姿勢などから
シャフトを通して グリップを移動させるため 
のモノで
人間では教えきれないタイミングなども
シャフトは教えてくれます。
動くシャフトであれば、わりに簡単に正否が掴め
ショットやスイングの向上と人間の感覚が
非常に密接に感じられるはずです。

動かないシャフトであると
結果、シャフトは何もしてくれませんから
自分で しならせたり しなりもどしたり
・・・これってシャフトの機能 って勘違いしていますが
結局 自分でする作業になるだけです。
無機質なシャフトではそうなる ということですね。
ゆえに 同じ硬いシャフト同士で
シャフトをりシャフト、入れ替えても
何も変化も、結果も生まれないのです。

5番アイアンでも そのクラブの長さは1mになります。
その先端に鉄の塊として 重量が付いている訳ですから
それを 作業として人間が振り子のように動かせば
ボールを打つ力ではなく
クラブが外へとはらむ力として重さが働いてしまいます。

これでは 何のための重さがわかりません。
握力強化のため? とも思ってしまいます。
ヘッドの重さは よりグリップを進行方向に押し
インパクトポイントを前へ前へ と持っていくための
ものであり、それによって 
速くヘッドを動かすことでなく
早い時期にインパクトが訪れるので
体が進行方向に対し まだ下に向かって動いている時期に
打てる可能性が生まれるわけです。
だから 「ダウン」スイングって呼ぶんですね。
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グリップを支点にヘッドを振るスイングは
下に振れば振るほど 体が上を向きます。
これでは 「アップ」スイングになってしまいますよー。

今は なぜか 軽量スチールという
スイングを作れないシャフトが主流になってしまっています。
硬いシャフトなのに かる~~いヘッドが付いていますから
クラブの位置も姿勢も感じにくく
型(大切ではないとは思いますが…)としての
スイングも作りにくくなっています。
本能的なのか、やはり 硬いシャフト&軽いヘッドという
クラブそのものに破壊力を感じられないのか
勢いをつけたくなるようなスイングが増え
テークバックの初期段階から 異様に速い動作の
スイングが増えてきているように思えます。
また シャフトが堅く ヘッドが感じにくいうえに
ヘッドそのものが異様に軽い市販のクラブでは
トップオブザスイングの位置が掴みにくいですし、
そのテークバックの勢いもありますから
一時期 消えかかっていた オーバースイング症候群も
あちらこちらで勃発してきているように思えます。
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それらは 柔らかいシャフト&重いヘッドで
かなり早い段階で消し去ることが可能です。

人間の感覚ってやはりすごいですよねー
 
 

2015年12月18日金曜日

悶絶クラブに興味のあるかた江


お手紙有難うございます。
ハミングバード 野澤でございます。
 
私、個人の意見ではございますが、
世の中にあるスイング論やクラブ論は
少々残念な方向に進んでいるように思います。
道具を扱う遊び、ですので 
プレイヤーの体力や筋力などの体力中心の勝負ではなく
知恵や経験、正しい認識などが優先・反映されてこそ然りだと思うのです。
そういった意味でゴルフは大人の遊び と思っているのですが…。
 
 
早速お問合せ頂きました件ですが
お答えさせていただきます。
 
 
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○レンタルクラブ(試打用)等を送って頂く事は出来るでしょうか?
 
 レンタルクラブをお送りすることは可能です。
ただ どのような仕様がよろしいか、事前に相談させて頂きませんと
市販の一般的なスペックに比べ、振動数も100cpm以上も低く
ヘッド重量も70gも重いという かなり大きな幅を持っております。
つかみにくいところではあるとは存じますが、ヘッドは重くてよいと思います。
シャフトの硬さ/柔らかさは真ん中の数値(100cpmの離れの)を目安に
それよりも一般スペックは近いセッティングは
クラブ扱い等をあまり考えず、できるだけ素早く結果を出し
重さや柔らかさを楽しむ実践的なものになると思います。
真ん中よりもより柔らかいセッティングとなりますと
少々クラブの扱い方も考えなければなりません。
すぐに! 結果を出す というよりも
ゴルフクラブを先生にして、クラブの扱い方を相談しあいながら
ゆっくりと楽しんでいくセッティングと言えると思います。
 
 想像は難しいかもしれませんが、
重いヘッド&柔らかいシャフトに慣れていただきますと
このクラブで打てる弾道は独特です。
市販の軽いヘッド・硬いシャフトでは絶対に出ない球質だと思います。
私は個人的には これが「強い球」と呼べるものだと思っています。
高さも市販のクラブを打つのとは異なり 中から低弾道目になります。
そういった『弾道のこだわり』
というのをハミングバードは目指しています。
重ければ重いヘッドほど 筋力に頼らず飛ばせるようになりますし、
柔らかければ柔らかいほど、スイング動作をクラブに任せられます。
 

とは言え、持てば魔法のようにすぐ出来るわけではないですから
段階を踏んで より重く柔らかいものにしていくか
それとも少しチャレンジ精神をもって最初から、
″激しい″ 重さと柔らかさに挑むか
はそれぞれの方の考え方次第だと思います。
 
 
○アイアンの単品販売も行っておりますでしょうか?
 はい。本数に限定はございません。
どちらにしましても ヘッドはお客様より注文をいただいてからの製造になりますから
納期はかかりますが、いろいろな自由度がございます。
アイアンですと ロフト・ライばかりでなく
メッキの仕上げも数種類用意しておりますのでお好みでお選びください。
 
 
ぜひご検討くださいませ。
また 遠慮なくメールなり、お電話でお問い合わせください。
 

 〒238-0024 神奈川県横須賀市大矢部3-14-10
  株)ハミングバードスポルテ   野澤 亨
    ☎ 046-804-1480 

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2015年11月1日日曜日

◇アプローチで覚えよう重心距離の意味


クラブヘッドには重心位置と言うものがあります。
そのヘッドの重量の中心点と言うやつですね。

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知っての通り 重量の中心点は
握っているグリップ~シャフトの延長線上になく
L状にずれています。
シャフトの軸線からその重心点までの直線距離を
ゴルフ用語として「重心距離」と呼びます。
短いものであっても30ミリ(3センチ)
長いものであれば 45mmを超えます。

ヘッドを回転させる フェースローテーションのような
邪道なゴルフショットでは
この重心距離は機能として邪魔なものでしかありませんが
本来のゴルフクラブの扱い方であれば
シャフトの延長線上に その重量の中心点(重心距離)が
存在しない ⇒重心距離がゼロ
というのは ある種、ゴルフクラブとしての大きな機能
大切な機能を放棄しているのと同じです。

この重心距離は、重心距離がゼロでないことは
ゴルフスイングにとって
重量効果を増やす という機能だけでなく
ゴルフクラブの移動をガイド するという大きな機能を
持っています。

ゴルフクラブをどのように動かすかは
誰かかな教わったとしても非常に曖昧で
動作中となれば 実際の上下左右の間隔と
感覚の上下左右に ズレが生じて
望む方向と結果的に動く方向にもずれが生じやすくなります。


ところが この重心距離が存在する
重心距離がゼロでない という事を
ちゃんと利用すると 自分の意思を持った動作
筋力による移動だけでなく
クラブ自身の重さによって 

「その方向」動かす「その方向」をガイドして貰えるのです。
スナップショット 2 (2015-04-06 2-08)

 
 
前提として ゴルフクラブのヘッドの重さが
グリップを動かす、
シャフトの役割はグリップを軸にヘッドを動かす ではなく
ヘッドの重さでグリップを動かす
と言う概念は必要ではありますが、
それをクラブによって感じることは十分に可能です。

まあ 嫌味半分ではありますが
市販のヘッドの軽い、伝達機能の乏しい硬いシャフトでは
どのようにしても クラブからの伝達はほとんどない
と言えるので 体験することは難しいですが。。。
悶絶クラブ…そうですね…
ロフトの立ち目のアイアンを使った方が分かりやすいです。
6番なり 5番でしょうか
そのアイアンを持って
20ヤードのランニング、、、転がし
をイメージしてみましょう。

動作は フットワークを使った
骨盤の回転だけで体の向きを変えましょう。
両肘は突っ張らないまでも 伸ばしたまま…。
動作には一切の加速は要りません。
大きな動作で短い距離を打つので
逆にスローモーションに使い感じですね。
スナップショット 1 (2014-06-24 14-49)

脚を使った骨盤~胴体の向きの変更なので
前傾姿勢は残ります。
前傾姿勢があるため、胴体が右を向いている時
体の左サイドの方が右サイドよりも低くなっています。
⇒つまり その姿勢によって
ナチュラルなシャット状態が出来ています。

その状態でクラブの重さを感じてみて下さい。

左手に神経を集中させると
左手には インパクト方向に押される重さが
かかっているのを感じると思います。

悪い例ですが
手先でテークバックを取り
シャットを捨て、フェースが上を向くように上げると
理想とするインパクト方向への押される重さはなく
逆にその方向に対する阻害の重さがかかっていると思います。

その位置を探れば その手のアプローチの
理想的なポジショニングはクラブが教えてくれます。
是非トライしてみて下さい。

2015年10月24日土曜日

L型ブリストルパターのお薦めな使い方^^




L型ブリストルパターの最大の特徴は
そのヘッド重量にあります。
市販の平均的なパターのヘッド重量は300g強
L型ブリストルパターの
ヘッド重量は
470g強
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このヘッド重量を活かすのには...
まあ これは普通のパターでもそうなんですけどね

パターヘッドを真っ直ぐ動かす
という事を勘違いしないことだと思います。

ショットやアプローチも同じですが、
一番大切なことは 希望の距離を打つ⇒距離感です
一定した距離を打ち続けるという事の基本は 同じロフトで打てるようにする
という事です。
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パターストロークでいうところ
アドレスした目線(上から)で パターヘッドを
真っ直ぐ動かすことが重要ではありません。

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このラインから見た時
523e02d2パターが「出来るだけ」真っ直ぐ
まあ やや斜め上からのラインになる感じですが
この パターヘッドを横から見たラインで
出来るだけ「円」を描かないように
パターヘッドを動かすことが肝心です。

それをするために
第2のこのパターの特徴を利用するべきです。
このパターは市販の平均的なパターに比べると
異様に「シャフトが柔らかく」なっています。
スチールの装着された市販のパターの平均的シャフトの硬さは
 振動数300cpm オーバーです。
L型ブリストルの振動数は 180cpm前後 です。
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多くのゴルファーが勘違いしている
シャフトのしなりでヘッドを弾く(ボールを弾く)
と言う使い方では このシャフトの柔らかさは
より弾きやすく、同時にヘッドがより円を描きやすく
ロフトが一定して打つことがし難くなります。

ゴルフクラブの使い方の基本は
グリップを移動させることです。
そして その結果、でヘッドを移動させる ことです。
シャフトの役割は ヘッドの重さ、その形状によって
グリップを動かすことにあります。
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ヘッドの重さでグリップを動かす
ヘッドを出来るだけ地面に平行、もしくは
横から見たヘッドの状態で直線に動かす
と言う意識をすると
L型ブリストルパターの良さは発揮されると思います。
 
 
 
 

二重の円弧がゴルフスイングを壊す



スイングは「結果」として、ヘッドの軌道によって
円弧を描きます。
スナップショット 2 (2015-07-24 1-21)
スイングの"誤解"は、
クラブを持った打ち手が体の向きを変えれば、それだけで
第3者、外から見れば ヘッド軌道が円を描くことなのですが、
打ち手の多くはそれを動作として円を描いてしまう こと
(それをクラブを振る、ヘッドを振る と言います)
から生まれてしまうのです。

多くのゴルファーは
体の向きの変更と手さばき(クラブさばき)の二つの動作
によって 二重の円を描いています。
感覚的に 体の向きを変えることそのものが
円を描くのと結びつきにくいから 言えますが、
体の向きの変更に手さばきの"円運動"で
二重の円を描く ダブルの円描きは
やがて 本来の「体の向きの変更による」円の描きを
辞めて、円描きを腕に託すようになってしまうのです。

昨日も書きましたが
http://blog.livedoor.jp/hbs/archives/1913898.html
本来、スイングの基礎姿勢~アドレスには
前傾姿勢があるので
体の向きの変更によって 描かれるスイング軌道、円は
斜めに傾いています。
ですので、主のヘッドの高さ変化
主のヘッド軌道の高さ変化、上下動も
体の傾き+体の向きの変更 によって行われるものです。

それを、手さばきによる「スイング」「振る行為」によって
奪ってしまえば、
そのヘッドが、クラブが作る遠心力の対抗措置として
前傾姿勢を失う、という本末転倒が起こってしまうのです。

繰り返しますが
体の向きの変更そのものが円を描く
これの忘れてはいけないポイントは
ヘッドの上下変化、高さ変化の「主は」
前傾姿勢によって その円弧は斜めに傾いている
ことによって生み出される という事なのです。

ですので スイングを改変する場合
円弧を体の向きの変更そのもので行うことを
しない限り、
腕で円捌きを造っている限り
何一つ変わることはありません。
スナップショット 1 (2015-07-24 1-20)

円を描くことのすべてを
体の向きの変更に委譲できるか どうかが
一番のポイントとなるでしょう。
体の向きの変更で円を描くと
腕でそれを造るのと比べ
腕周りにかかる重さ、感触が極端に減る ため
スイングする実感が激減します。
それが スイング自体をしている実感 でもあるので
自分で円を造っている実感を失うような気になるでしょう。
 

2015年10月22日木曜日

昨今の「軟鉄鍛造」アイアン…




この十数年で色々なアイアンヘッドが出ていますが。。。

先日も書きましたが、
軽量スチールと言う
スイングだけでなく、ゴルフの未来すら破壊しかねない
代物が主流になって以来
ゴルフ用品の性能や質ががっくりと落ちてきています。

軽量スチールシャフトは
軽量に出来るだけあって 硬いというか強いです。
強くて金属の肉厚の硬いペラペラなシャフトです。
そのシャフトの性質上、
今までのスチールシャフトよりも相性として
軽いヘッド、重心距離の短い小ぶりなヘッドを好みます。
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正しくシャフトを使えば
平均的な日本ゴルファーでは
シャフトを動かせない硬さ、異様な硬さですので
シャフトをしならせなければならない振り方を
せざるを得ません。

シャフトをしならせる振り方では
ボールを飛ばすのには
スライスを防ぐのには
ヘッドターンせざるを得ませんから
ヘッドの軽い、重心距離の短い小振りなヘッドが必要になります。

ウッドであっても、アイアンであっても
各製品の違いやその製品そのものの性能、性格は
デザインや色ではなく
重心の位置によって作り出されます。

重量が軽い ということは
単純な言い方になってしまいますが、
性能というか、性格も薄く、少なくなっている
という事に似ています。

ウッドもアイアンも基本的な形状
先端が末広がりなど 決まった形があります。
よほど特化した性能が無い限り、異形状ではやはり売れません。
重心が短くなれば、
重心位置設計の自由度はかなり狭められます。
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比重の違う金属等を使って
それを無理やり変えてしまうと
形に沿っていない重心位置ということは
ヘッドその物の
慣性モーメント ⇒その姿勢や運動を持続する力
は低くなってしまいます。

また コストダウンの為
軟鉄鍛造 と呼ばれるアイアンの製法というか
素材つくりが違うものになりつつあります。
従来は アイアン個々を一個ずつ鍛造して
重量の中心点の密度を濃くする というのが鍛造製法です。
しかし、この製法は仕上げをするのに
職人の手が必要になり、コストが高くなりますし、
ロフト、番手ごとの金型が必要になります。
で、現在の鍛造製法、主流になりつつある鍛造製法は
先に大きな金属ブロックを鍛造しておき
それを 旋盤・NCで型抜きしていく製法です。
この製法ではNCで精密にメッキ下地まで仕上がるので
職人が必要ありません。
また、NCのプログラミングさえ組めれば
金型を作る必要がありませんから
かなりのコストダウンになります。
正直 桁違い です。
しかし、それでは重心点の密度を高める
 と言うことが出来ず、逆にブロックの中心が高密度になり
概ね そこは削り、捨てられる箇所になります。

この製法は職人が要りませんから
機械、プログラムがあれば
どこででも製造が可能です。

日本の伝統芸である刀の技術が
失われていくとも言えます。

2015年10月17日土曜日

知っていますか◆ゴルフクラブ◆ 『ソールの秘密』

たまに見かけますが ウエッヂなどのソールを削っているゴルファー…。
リーディングエッジならいざ知らず ソールを削ることは  メロンを切って、中身を捨てて皮だけ残しているような ソール部分を削って、良いことは何一つありません。 重量も落ちる上、機能も削る分捨てています。
バンス幅やバンス角度は度合いはあるものの 双方ともに多くて、広くて、大きいほど 機能として充実していると言えます。 アイアンにおいても  ソールの進化がアイアンそのものの進化 そして真価と言えるほど重要な部分なのです。
よくウエッヂを評価する時に 「抜けのよいウエッヂ」 と言う言葉がありますが、 ハミングバード的に重量も考慮すると インパクト前後のぬけが良いか、どうかは ソールの形状というよりも シャフトの硬さ であったり ヘッド重量 であったり そのシャフトの硬さに対するヘッドの重さ であったり クラブ全体としての総合的な部分がほとんどを占め ソールの形状そのものは「抜け」とは 密接な関係にはないのです。
どんなソールの形状をしていても クラブ、クラブヘッドの慣性が低ければ ボールと言う質量~負荷に対し推進力が負けてしまいます。 …ボールに対する質量敗け ソールを削る ということはヘッドの質量を落とす ということになりますから、その時点で ヘッドの推進力を削っていると考えてよいでしょう。
まして アイアン全般に言えることですが 「ヘッドのぬけ」はショットの最優先事項ではなく 繰り返し同じ距離が打てることや ミスヒットに強いことの方が ショット自体としての 優先事項は当然高い訳です。
ソールの大きな役割としては 「インパクト時の補正効果」があります。
補正効果には 飛距離とミスヒットがあり その部分においてソールは非常に役に立ちます。
また、多くの人が錯覚しているかと思いますが ゴルフクラブをある程度正しく使えれば ★バンス角度があればあるほど  ⇒打ち出す球の弾道は低くなります。 ★バンス角度が少ないほど  ⇒打ち出す球の弾道は高くなります。
逆にイメージしている人、少なくないかも…ですね

2015年2月17日火曜日

ゴルフクラブ◆重心のズレ

ゴルフクラブは 数度という違いで役割を変えるロフトというものが存在します。
弊社の場合、かなり大きなロフトのドライバーを製作することも多々ありますが、一般論でいうと 2度のドライバーもなければ18度のドライバーも販売されることはほとんどありません。
005計測上、クラブだけでいうロフトというのはシャフト、もしくはシャフトの挿入角度に対するフェース面の角度です。
そして、そのシャフトはアドレス時、おおむね背骨と平行な関係にあります。

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およそ、トップの位置でこのお二人のフェース面は立体的ではありますが、90度は言わないまでもかなり大きな違いがあります。右のニクラウス氏の場合、アドレスに対しクラブは高い位置になっただけで割にシンプルな状態です。ところが左の選手の場合、ニクラウス氏と比較するとより複雑な経緯を経て、この位置に来ていますからインパクトまでにそれを取り戻さなくてはいけません。
ハミングバード的に言うと左の選手はロフトを90度寝かしたようなこの位置でソールをボールに向けるようなクラブの動かし方をしている訳ですから、これを練習量豊富でないおじさんゴルファーが真似をするならば、正直何度のロフトを使ってもあまり関係ないそんな状態になってしまいます。
クラブヘッドは重量の中心点(重心・重心位置)というのがありそれは野球のバットやテニスのラケットのように保持する柄、棒、ゴルフ場合はシャフト=グリップの延長線上に ヘッドの重心はありません。
昔から、とんでもない理論を展開する人は重心のズレ (シャフトの延長線上にヘッドの重心がないこと)をなくし、トンカチのような電電太鼓のような クラブを作ればいいんだと言ったりします。
で、実際に過去には重心のズレを無くしたドライバーなんかが新聞通販で販売されたりもしましたが、一か月も持たずに消え、場合によっては全商品回収なんてことも起こり得たと思います。
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それは何故かというと
重心のずれがないと
打撃面がどこを向いているか
検知、感知することが出来ずに
大変危険な思いをするからです。

雨の日にトップやダウンスイングで
グリップが滑るというか、そういう体験をして
ヒヤッとしたことがあると思います。

ミスショットであったとしても
フェース面にボールが当たらないと
とんでもない方向。。。
自分の方にすらボールが飛んでくる可能性があるのです。
重心のずれがあれば、それを検知して
なにがしかの反応をすることが出来ますが、
重心のずれがないと、結果を見るまで
どうなっているか検知、感知することが出来ません。

ゴルフショットはほかのスポーツと比べ
球そのものも小さく硬い素材ですし、
アマチュアであっても、その初動速度は
簡単に 時速200キロを超えてしまいます。

そう考えていくと
昨今の市販のゴルフクラブ、そして主流になっている
ゴルフスイング理論は
物体としては重心のズレは存在しても
ヘッドその物を軽くし、シャフトを硬くし
それを出来るだけなくす方向に進んでいる
(もしくは感じなくさせる方向)
という事の表れのような気がします。