2017年1月28日土曜日

ゴルフ◆柔らかいシャフト




20数年前の話になりますね
その頃は ゴルフクラブで言うと
キャロウェイのビックバーサやセイコーのSヤード
なんて お化け商品の有った時代です。

ハミングバードはオーダーメイド、カスタムメイドの
ゴルフクラブのお店ですが、
開店当初はオーダーメイドのお店のお約束
グリップ交換が主たる仕事で、
ゴルフ場やゴルフ練習場を回って
グリップ交換のクラブを集めては
 グリップを入れていました。

時間とともに リシャフト… シャフト交換
の仕事も入ってくるようになるわけですが、
そこで 始めに大きな疑問を抱くようになります。

スナップショット 1 (2016-12-24 3-12)

その当時のハミングバード基準では

👹 硬いシャフトは 45インチで振動数 250cpm以上
 ちなみに今の基準だと 硬いシャフトはドライバーでは190cpm位でしょうか
位だったと思います。

リシャフトをお願いされて →交換する。
練習場にも頻繁に顔を出していましたから、
調子を伺うと 「いいねー よくなったよー。」と
ま お世辞交じりでも言ってくれる。
しかし、その手のリシャフトをしたお客様の多くは
数か月、半年もしないうちに 新しいクラブに替わっている…。

なんか それが腑に落ちない のです。

壊れてもいない ドライバーのシャフトを
数万円かけて 選び、装着しなおしたもの
その寿命がほんの数か月。。。。

これはいったいどんな意味があるんだろうか…。

そのリシャフトした シャフトの特性 と
次のクラブや、次のシャフト機種 への
つながりや発展がまるで見えてきません。

なんとなく、なんとなく ですが
着せ替え人形のように 単にファッション的な感覚で
シャフトを入れ変えたり、クラブを買い替えたり
しているような気がしました。


そんな時、あるシャフトに出会いました。

そのシャフト その機種は
シャフトの振動数を 硬さ毎にかなりきっちり分けていて
5cpm毎に11種類もの硬さ、フレックスが用意されていました。

今でこそ シャフトの目の見える部分に
硬さ表示がされていますが、(2005年位からだと思います)
当時はシャフトの見える部分には
硬さ表示はなく、硬さはグリップの中の隠れた部分に
あったのです。


そこで その11種類の硬さを
全く同じヘッド(重量も含め)、全く同じ長さ
同じグリップで仕上げ、2か月位に渡り
延べで100人近い人に打って貰ったのです。

 45インチ 200gの11度のロフトのヘッド 
    スイングウエイトは D-3位だったと思います。


練習場での大々的な試打会もしました。
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若い人もいれば、年配の方もいます。
シングルハンディ、ゴルフ歴30年を超える人や
始めたばかりの人もいました。
同時にヘッドスピードも計測していましたので、
ヘッドスピードは50を超える人から 30台の人まで
色々いらっしゃいました。
平均的には 40前後という所でしょうか…。


✊驚くことに そのテストをして頂いたお客様の
9割に近い方が その11種類の中で
一番
 
柔らかいものが 一番打ち易く、距離も出る
いう結果が出たのです。
 特に距離においては ダントツと言えるかも知れません。


一番硬いもので   振動数275cpm
一番柔らかいもので 振動数230cpm


特に 255cpmを超える硬さのモノは
誰一人として これはいい! これなら買う!
とは言いませんでした。


そして 同時に、 その目隠しの硬さ を
どんな順番か、どれが硬く感じ、どれが柔らかく感じたか
ほぼ全員のテスターに評価してもらった結果、
なんと 実際の硬さを全く逆な、反対の
硬いものほど柔らかく感じ、柔らかいものほど硬く感じた

という評価が半数を超えたのです。


とても興味深い二つ結果で
柔らかいものほど 方向性も安定性も距離も優れ、
人間の感じる シャフトの硬さは
 実際のシャフトの硬さ通りではない
 ということでした

2017年1月19日木曜日

ゴルフクラブ(パター)開発の罠



現在の大手メーカーのクラブ開発を
よくよく考察してみると
打ち手が人間である ということを
欠損した状態で進めているように思えます。

例えば ですが
マレットタイプのパターで
より重心の深いものを造ったとしましょう。

スナップショット 3 (2016-11-24 20-31)

殆どの部分が固定された機械で打てば
確かに 重心が深い分 ヘッドが前に出て
フォローが出やすいモノになるでしょう。

ところが 人間は非常にフレキシブルで
反応の生き物 です。

パッティングであっても
最大の目的は
①ボールを打つこと
②ボールを望みの方向へうつこと
③ボールを望みの距離打つこと

という 目的と欲 を持っています。

機械には 目的も欲もありません。

定められた方向、定められた運動量を
するに過ぎず、ボールという意識すら存在しないのです。

より重心の深いマレット型パターを
人間が打つと フォローは出ますが
それはボールの進行方向に出ず、
十中八九 上に向かって出てしまいます
よって ヘッドがボールを上がりつらで
ヘッドの歯で打ってしまい、望むような転がりも方向も
生まれません。

そして、マレットタイプは
その見た目と本来の重心位置が大きくかけ離れているため
機械では真っ直ぐ引けても
人間の場合、テークバックでヘッドを動かし始めると
重心位置に遠心力が働き、下や外にはらもうとするため
概ねヘッドは外にあがってしまいます。
人間はそれを修正しようとしますから
外から内への8の字ループになってしまいます。
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これで問題なのは
機械は8の字ループを描きませんが、
もし描いたとしても それを繰り返すだけです。
ところが 人間の場合
 それを良しとしませんから
ものすごく気にしながら テークバックを取ろう とします。

パッティングの初期の目的
①ボールを打つこと
②ボールを望みの方向へうつこと
③ボールを望みの距離打つこと
に加え ④テークバックで8の字をかかない
まで入りますから
かなり難易度が高くなります。

これに加え 見た目と大きく異なるヘッドの軽さ
ヘッドをより軽く感じさせるシャフトの硬さ
マレット型パターの場合、スチールのベントシャフトも
使われていたりしますから 余計ヘッドが感じにくく
動かさなければならない
8の字を描かないように動かさなければならない
そのヘッドの感触が非常に希薄なので・・・・
苦しむことになるでしょう。


  ///以上のことは、機械からは一切フィードされません。
 
感情や欲を持った人間…が使う ということが
とても希薄なデザインに思えません。

2017年1月13日金曜日

シャフトの硬さとゴルフスイング


多くの人は シャフトの使い方…というか
ゴルフクラブの使い方…において
グリップ
(グリップエンド)を支点に
シャフト・ヘッドが円を書く、回転すると信じています。

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確かに そう考えると
シャフトの柔らかさ は
 そのクラブの回転運動の阻害要因になりますし、
ヘッドの重さ もやはり阻害要因になります。

それを信じているから クラブを回転させやすい
硬いシャフトを選び、軽いヘッドを選ぶ・・・
ゴルファーの「振り易い」を言う条件は
その「クラブを回転させやすい」という事に相応する訳です。

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硬いシャフト 軽いヘッドでゴルフスイングを
覚えれば、必然的にその考えになって行きますし、
クラブの扱い方の概念もそれに修まる
 ということになるでしょう。

しかし、それは よく考えてみると
すべて自分の技術や自分の運動性能頼りということに
なりますから、クラブの性能の差異やお助け機能などを
利用することを放棄することにつながりかねません。
自分の思うままに クラブを運動させる とは
クラブそのものに機能が沢山、多く、重く 存在したりすると
思うままに動かしにくい ということです。

クラブを上手く使う とは
 思いのままに扱う ことを指すのか
それとも そのクラブによって
多岐に渡り 打ち手が楽をすることを指すのか
やはり 概念…思い込みによって異なってくると思います。

ハミングバードが考える
ゴルフクラブとスイングの関係は
体力的にも、技術的にも
クラブにやってもらう、助けて貰う事を重視し
如何に 楽をして・・・
体力的にも、技術的にも楽をして ボールを打つか
ということが主眼で、
前述の通り クラブの機能ではなく 自分のテクで
グリップエンドを支点にクラブを回転させるか ではなく
クラブの機能によって
如何にグリップエンドそのものを動かし、
そのことが 打ち手の回転を促進させるか
 という点です。
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ヘッドの重さによって
シャフトのしなりによって ヘッドを動かすのではなく
ヘッドの重さ、シャフトのしなりによって
グリップを動かし、それがそのまま回転力になっていく
クラブを回転させるのではなく、
打ち手を回転させることが スイング だと考えています。


特にクラブからは 一番重要で
誰からも教わることの出来ない「時期」
タイミングを教わることが出来ますから
そういう意味合いでも
クラブの機能の味の濃い
重いヘッド・柔らかいシャフト というのは
とてもよい先生になると考えています。

2017年1月11日水曜日

抜き球/こすり球 打痕サンプル

ゴルフクラブの場合 ちゃんと扱っていても ロフト角度が大きくなると こすり気味になるのは仕方がなく 製品ロフトが45度を超える辺りから 捕まえて打つのはかなり難しくなります。
次に  5番アイアン 26度のロフトのクラブ と PS(アプローチウエッヂ) 51度 の ボールの痕を比較してみましょう。

ある程度ちゃんと打っていると しっかりディンプル痕が残り ちゃんとしたロフト効果で ロフトが立っている分 ボール痕の上下のディンプル痕は 概ね均等です。
どのあたり とは言い切れませんが、 このような 上下均等な感じが ロフトが寝てくる・増えてくると 下側が崩れ  上側だけディンプル痕 に徐々になってきます。
9番アイアン以降はロフトが寝ますから、仕方ないにしても 5番から7番位のアイアンで ディンプル痕が残らず ウエッヂのような 爪の痕、縦に流れる 崩れた痕 では かなりまずいです。 ドライバーでディンプル痕が残らないのは深刻です…。
厳密にする必要は一切ありませんが、 ロフトの立ったクラブ程(ティーアップは除き) 打痕は上側に付き スコアライン下から4~6本目 ロフトの寝たクラブ程 打痕は下側 リーディングエッジから~2本目位。 単純に ロフトが立っていると 下側が引っ込んでいて ロフトが寝ていると 下側が前に出ています。  がロフトをちゃんと使って入る目安で 何本なんてのは どうでもいいですが ロフトによって ちゃんと打点が上下に移る という事は認識しておいてください。
こすり球~抜き球を打つ人は ロフトのに関係なく 概ね この高さの打点に揃います。 (もっと高い人も多いですね…) ロフトというものをちゃんと 使っていない証です。

コスリ球/抜き球の打痕

抜き球はおそらく アマチュアゴルファーの8割がたの人が 無意識ですが、打っています。 抜き球は重度なコスリ球ですので 多くがこすり球です。
ドライバーの飛距離不足や アプローチの距離感が苦手な人 バンカーが苦手な人などは だいたい該当すると思います。
抜き球は こすり球の過激なモノ 激しいこすり球の成れの果てで クラブの扱いと言う意味ではかなり深刻な状態です。
また 通常、平均的なオジサンゴルファーのヘッドスピードでは 抜き球ではゴルフにならないので もうすこし そのこすり具合を改善する…ものです。 ですので 抜き球を打っている人は 当然と言えば 当然ですが 高いヘッドスピードをもっています。
仕事柄、ウエッヂのボールの痕 というのを 沢山目にしますが、 抜き球(こすり球)とそうでない球の二つをご紹介しましょう。 まずは抜き球。


↑上が抜き球です↑…この程度ではこすり球です…。

↑51度のロフトではこの位になる思います。↑
PS 51度のクラブでのテストですが 二つは全く同じクラブです。
とても不思議なのが マットでのテストとは言え 地面に置いてあるボールを打っているのに 上の抜き球の方が 何故 ボールの痕が スコアラインの下二本目から始まっているのでしょう? ボールが宙に浮いていたのでしょうか?
まあ 抜き球~こすり球で打つのには 毎度、ダフリながら打つ という事です。 故に 高いヘッドスピードでないと上手く行きません。
一番の大きな違いは ボールのどの位置に当たるのか ということです。 想像がつくと思いますが 下2本目まで痕が付かず ボールが縦にこすられているとは ボールの底を板状のものでこすった 痕 です。 それに比べ ディンプルの残っている方は やや下側とは言え、ボールの横面をちゃんと打っている という事です。
双方の ボールの痕を見ると 抜き球はディンプル痕が残らず 爪でひっかいたように 上方にボールがこすられています。 そうでない球は ボールの上側のディンプルは残り 下側(リーディングエッジ側)の痕はつぶれた感じです。 爪でひっかいたようなあとは ボールとヘッドが均等に ロフト効果なく当たっている証です。
これが クラブヘッド・ヘッドの機能・ロフトを ちゃんと使った スピン形成 で イメージの世界で言うと ボールはフェースの上を転がってスピンを造るのではなく インパクトは打、撃は  ロフトのによるあたり方の差 によって 『ボールの内部でスピンが形成』されるのです。
抜き球、こすり球の場合 単に板状の面にボールを滑らせただけで ロフトも含め、クラブの機能としては フェース面の板状の部分を利用しているに過ぎません。 そして、抜き球、こすり球を打つ人は ロフトを寝かしながら、ダフッてボールを打つので バンスが嫌いです。 特殊な条件を除けば、少ないバンスをクラブを好む人は スイングが悪い証でもあり、 それを 誇っているのは。。。   間抜けとしか言いようがありません。 まして ウエッヂの溝が スピンを形成する。。。なんて  ブラックジョークでしかありません…。

2017年1月10日火曜日

ゴルフ◆ヘッドの重さ/シャフトの硬さ



本来 ゴルフクラブはゴルファーにとって
遊びの道具でありながら
生涯を通しての「スイングの先生」でもある筈です。
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レッスンを受けても 先生によって
ニュアンスだけでなく、論理もがらりと変わってしまったり
ボールを使うスポーツだけに距離感やタイミングなど
他人(ひと)から教わり切れない部分も多分にあります。

しっかりしたヘッド重量のクラブ
シャフトがちゃんと運動するゴルフクラブを持てば
良いにつけ 悪いにつけ その指示は出ます。
いつ どの方向に どう動くと、動かすと
クラブと自分の行きたい方向が揃うのか
はっきりと指示が出ます。
勿論 だめ出しもきついですよ。
それは 重さと柔らかさに比例して出てきますから
より重く より軟かないものの方が
ダメ出しも ご褒美も大きい。。。 ですね。


ゴルフクラブは
その基本構造は100年前も今も変わりありません。
ヘッドの重心がシャフトの延長線上に存在するクラブは
この100年で ゼロ ではありませんが、
必ず消えていくのは 確固たる理由があったりする訳です。

もしも ある程度シャフトが柔らかくて
ヘッドの重さも十分に感じられる そんなクラブで
ゴルフを始めたとしたら
スイングはシャフトをしならせてするもの
という認識にたどり着くでしょう?

オーバースイングが悪いわけではありませんが
硬くて ヘッドの軽いクラブだからこそ
必要以上に そうなるとは思いませんか?

シャフトが柔らかいということは
ヘッドの重さが同じでも
打ち手にとっては よりヘッドの姿勢や位置を
感じさせるものです。
ヘッドが重くて シャフトの柔らかいクラブだと
ヘッドを、ヘッドの重さをもっと大事に使う
ようになると思います。

よく耳にする言葉ですが
「下に振れ」
しかし クラブは下に振ったら
その分、何かで上向きのベクトルを作らないと
定点のボールはあたりません。
つまり 下に振る という行為は
同時に 体が上を向く(左サイドが高くなる)という動きと
必ず連動で、

最近のプロのスイングは
ティーアップした空中にあるボールを煽り打つ
一種 曲芸のような状態になっていて
とても とてもアマチュアのオジサンが手本にするような
そんな動きにはなっていません。

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それもこれも
私個人の感想・推測では
幼少のころに 両親等の使わなくなった
…使わなくなったというだけできついクラブの可能性高し…
クラブをさらにその子供の身長に応じて切って
しまうところから
ゴルフの歴史がスタートするところに
とても大きな要因があるような気がしてなりません。

2017年1月8日日曜日

昨今のゴルフクラブ 事情




場末の極小ゴルフショップの親爺が
ちょっと 現代のゴルフクラブについて
つぶやき…? ぼやいてみましたので
暇つぶしの聞き流してください。

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最近のゴルフクラブは
悪い意味で
「ここまで来てしまったかー」という感が
非常に強く、ゴルファーは新しいクラブを待望する、
新しいクラブが出ると試打会にはせ参じたり、
カタログを取り寄せたり…なんてことは皆無になりつつ
あるのでは と危惧しています。
正直 誰も期待していない状況です。

日本のゴルフメーカーの多くは
それ(ゴルフ)をメインの生業にしていません。
殆どが 事業部 です。
ゴルフばかりでなく、小売り一般にモノ余り、もの溢れ、
の状態ですから、御多分に漏れず ゴルフ用品も
売れていません。
約20年前に セイコーのSヤードT-301という
化け物商品がありました。
良い時代…という背景も当然ありますが、
日本国内で すべての


メーカーの
ドライバーだけでなくウッド総まとめにしても
5年かけても 到底追いつきません。
10年分に匹敵するかも…です。
その SヤードT-301には
3と1/2とか 7と1/2 なんて変な番手の
フェアウェイウッドがありましたが、
昨今 売れていると呼ばれているドライバーは
その フェアウェイウッドのひと番手 の半分
いえ 1/3も売れていないのが現状です。

そうなると やはり 事業部としては
販売総額よりも やはりコスト意識が高まるようで…

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知っているかもしれませんが、
ネックのいじれる ロフトの変えられるドライバーは
そのコスト意識から生み出されています。

従来ですと、新商品が出た場合
注文数に応じて、大きなお店には試打クラブが提供されます。
9度/10度のロフト
 R..SR..S.. のシャフト
となると 少なくとも 4本くらいは試打を提供しなくては
なりませんでしたが、ネックのいじれるタイプのものであれば
ヘッドは1個
シャフトは3本 で済みます。
半分以下にコストを下げられたわけです。

提供するお店は 500店舗以上 1500店舗位ありますから
このコスト削減は天才的… と思いそうですが、
決してそうではありません。


✊ゴルフクラブにとって
 ロフト・・・というのは 最も重要な要素、機能の一つです。
 このネックをいじって ロフトを変える発想は
 基本 ヘッドを回転させることにありますので、
 ヘッドを回転させて打つ ことを促すことになり、
 その打ち方では ロフトは何を選んでも同じ です。
 練習量の多い人には問題は無いですが、
 練習量が少ない人にとってはとても問題です。

 また ロフトを選ぶ というのも
 ゴルフクラブ選びの楽しみの一つであったのに
 それを自ら殺してしまいました。

 ロフトが合わなかったら、買い替えたりする人もいる訳で
 そのようなゴルファーに良心的に対処する方が
 双方にとってメリットがある筈です。

 しかし 売り手自ら
 ロフトなんてどうでもいいんだ
 どれを選んでも同じだよ と言ってしまったら
 身もふたもなく、その商品はいずれ・・・
 いえ、そんな遠くない日、自らの首を絞めます。
 
それと付け加えますが、
ネックのいじれるゴルフクラブは退化しています。
ゴルフクラブの進化は 基本、慣性モーメントの進化です。
モーメントとは アイアンで言うと大型化、キャビティ化
ウッドで言うと チタン素材になり大型化すること、
重量が 出来るだけ遠くの周辺に配分されていることで
重量がどこか局所に集まっては その意味はありません。
ネックがいじれるタイプのモノは
ゴルフクラブにとって もっと重量の欲しくないネック部に
重量が集まってしまう・・・これではパーシモン時代と同じ。

ユーザーに選択の余地が少ないとは言え
それをもっともらしく有難がる…のは
なんだか とても滑稽です。


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それとともに 
どこのメーカーも「えせアスリート志向」が強く
とても鼻につきます。

これは私感ですが、
ゴルフをやりたい人の多くは
アスリートしたくない、もしくは、しなくてもいいから
ゴルフを選んで遊んでいる訳で
本当にアスリートしたかったら マラソンしたり
フットサルしたり、トライアスロンを選ぶでしょう。

健康を維持したい、と、アスリート志向は別なものですし
アスリートは「望むなら若返りたい」 という意味合いの方が
意識として強いと思うのですが…。

ビジネスとして言うのなら
ゴルフの中で その「えせ」アスリート志向を持っている人は
放っておいてもゴルフクラブ買い替えます。

健康でいたい けど 本気でアスリート…と呼ばれるまでは
というゴルファーは9割近いのではないでしょうか?

その9割のゴルファーは
願望として 体育会系、アスリートはあこがれますが
実情 楽して飛ばしたい程度 の意識なので
アスリート志向の強いクラブは
完全にミスマッチだと思いますけどね…。

まあ 下衆な勘繰りですが
ゴルフブームの頃の ゴルフ部出身の人が
そのイメージのまま、えらくなって
新商品の開発してる そんな風に感じます。
1割に満たない 放っておいても買い替える層の為のクラブを
残りの9割に売ろうとすれば そりゃ 売れませんわ。

2017年1月7日土曜日

ゴルフクラブ◇鉛の貼り方


【ウッドとアイアン】
鉛の貼かた、貼る位置を教えてください
重さを感じたい為です
スナップショット 1 (2016-11-26 1-11)






現在のヘッド、ドライバー・ウッドに限らず
アイアンもそうですが
慣性モーメントが非常に高くなっています。

昔のパーシモンヘッドであれば
慣性モーメントの数値は 2000g㎝2程度
1000台と言うのもありました・・・
この慣性モーメントであれば
5g~10gのおもり・鉛であれば
簡単に重心の位置は 1㎜~2㎜動きます。

ところが 現在のドライバーの慣性モーメントは
4000台 5000を超えるものも多くあります。
フェアウェイウッドでも3000台
ユーティリティでも2000台後半から3000台
アイアンも殆どユーティリティと同じ数値です。
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この慣性モーメントクラブであれば
ウッドやアイアンなどの機種に限らず
鉛~おもりは 重心の位置⒲を動かす ではなく
シャフトに対する「負荷」としての役割です。

よって シャフトからの距離
 重さ×シャフトからの距離
という形での影響ですので
鉛であれば、トゥ寄りのシャフトから遠いところに
張るのが有効だと思います。


正しいゴルフクラブの使い方であれば
ヘッドの重さは

その重さによって よりゴルフクラブそのもの
グリップを移動させやすくなります。
貼れる場所の限られている状態では
出来るだけ トゥ側に鉛を貼り
その重さを最大に利用するのが良いと思います。



同時に注意して頂きたいのは
この時期(冬)になると 鉛は貼りにくくなります。
2~3gであれば問題は無いと思いますが
5~10g貼るのであれば、両面テープを貼る場所を
しっかり脱脂することをお薦めします。
お手軽な脱脂の方法は 女性の使うマニキュアリムーバーです。
シンナーなども使えますが、双方、塗装面にはお気を付けください。
塗装にダメージを与える可能性があります。

と同時に温度の低い(13度以下)状態では
両面テープが有効に活きてこないので
多少 ヘッドを温めて(室温程度) 貼るのが良いかも知れません。


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最近 流行っているクラブヘッド内の
重量物を動かせる仕組み・装置の場合も同じで
うたい文句では さも重心が動いて
機能が変わる。。。と思わせていますが
実質 重心が劇的に変わることはあり得ません。

もともと その動かせる重量物
それが例えば20gあったとしても
それそのものが始めから存在している上に、
それを移動させられる仕組み、重量物以外のもの(重量)が
その動かせる部分に集中しがちなので
やはり シャフトからの距離・位置 ということが
機能としての主なものです。


シャフト・クラブの使い方にもよりますが、
重量物×シャフトまでの距離 というのは
シャフトの運動量を変える働きがあります。
☞重さとして100g増やそうとシャフトの硬さはかわりません

数値で言えば
重さがシャフトより遠いところにあるほど
ヘッドとしての破壊力は増えますので
(重さが増えるのと同じです)
遠くに飛ばす要素としては大きくなりますが、
ヘッドを振ってしまう、ヘッドターンを主としてスイングする人に
とっては、ヘッドが振り辛く、ヘッドが返し辛くなり
インパクト時にロフトが開きやすくなりますので
重心を遠いところに持ってくると
飛ばなくなる可能性もあります。

パターヘッドに関しては
ソール付近に貼ることが多いと思いますが、
20~30gと大量に貼ると
パターヘッドは
 
慣性モーメントの数値が低い場合もあり
重心の位置が低く動いてしまう可能性があるので
何とも言えない効果になってしまいます。
パターヘッドは ボールを転がす ボールを必要以上上げない
という機能があるので、重心が低くなってあまり良いことはありません。

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市販のクラブは
ドライバー・アイアン等 とても軽いです。
そして 困ったことに パターヘッドに関しては
それに輪をかけて 異様~~~~に軽いです。
50g~100g以上足らないと思います。
・・・鉛で補える量を超えている感じです。