2016年9月13日火曜日

バンカーショットにテクニックは要りません☺


まあ…もう、可哀想としか言えないですね。
女性は勿論、男性であったとしても
現在、流通している『サンドウエッヂ』では
バンカーに苦労するのは必然です。



20090801 2009_08_30_23_19_09-648フレームショット


バンカーやラフからのショットは
勿論クリーンにボールだけ打っても構いませんが、
平均的に言えば、ボールだけでなく、
周辺のモノをどかさなくてはなりません。
単純なる「質量」「重さ」との対決です。

30年以上前、メーカーや種類などを問わず
サンドウエッヂは310gのヘッド重量は当たり前
320gを超えるもの も幾つかありました。
シャフトも今より柔らかいものも多く
今よりも断然にヘッドが効いていました。

現在、市販されているサンドウエッヂの多くは
ヘッド重量290g…それ以下も多くあります。
300gを超えるようなものは皆無です。
シャフトは昔より断然硬いですから
ヘッドの重さも感じにくいものばかりです。

20gも30gも軽いヘッドで
同じようなショットを打つのには
当然、速いヘッドスピード、速い動作が必要です。

チカラの無い方、足腰の弱い方、女性、子供…
にとって、足場の悪いバンカーでのショットで
より難易度を上げる「ゴルフクラブ」を使わされています。

02_b

そして その問題は質量だけではありません。
この20年間で、理由は…皆目意味不明ですが、
どんどんとサンドウエッヂのバンスの幅や角度は
デフレ傾向、減少しています。

やはり30年以上前には バンカーを得意とするウエッヂでは
バンス角度18度なんてものは珍しくありません。
15度、16度のバンス角度が平均値でした。

ところが今や 14度のバンス角度があるサンドウエッヂを
探すのはとても大変…。平均しても12度もありません。
質量は減ったうえに、バンス角度が3度も4度も
少なくなってしまっているのですから
バンカー苦手製造機と化してしまっています。

sample 2009_09_15_19_49_13-17フレームショット

振り回すための軽いヘッド
振り回すための硬いシャフト
振り回すためのバンスの減少
この手のウエッヂでバンカーショットにトライすれば
筋力・運動性能・練習量
恐らく すべて揃わないと
バンカーショットを好きになることは稀でしょう。

2009年10月20日_IMG_0971

距離感は多少の慣れは必要ですが
✊重いヘッド
✊柔らかいシャフト
✊大きなバンス(幅か角度)

があれば、バンカーにテクニックは必要ありません。
テクニックを必要としないために
その機能や構造は存在するのですから^^

と同時に それらはバンカーショットだけでなく
ショットのそのものをどうすればいいのか
ショットとは何かを教えてくれます。

ウエッヂだけに限りませんが
現在の主流のクラブは すべて
構造や機能を無くす、薄くする、薄める方向に邁進しており
それによって手助けしてくれる能力が落ちているばかりでなく
どうクラブを使ったらいいか
どうスイングをしたらいいか をガイドしてくれません。

2009年10月20日_IMG_0980

重いヘッドは(パッティングも同じです)
バンカーだけに限りませんが、
足場の悪いような状況では特に
必要以上に大きく振らない、
必要以上に速く振らない~動作しない

でも 必要な距離を打てます。
ショットの基本は慣性モーメントです‼慣性モーメントとは主に質量を指しますが、
芯が広いとか、寛容性が高い と言う意味よりも
その姿勢や運動を持続する力 を指します。

重いヘッドは小手先で動かさないことを示します。
その意味は、体でクラブを動かして
打つことによって、クラブ…だけでなく
大きな体が動いているから
ボールと言う打撃されるモノと打撃するモノ
の質量に圧倒的な差が生まれます。

軽いヘッドは小手先で動かすことを示唆します。
これでは クラブだけの重さ、もしくは
腕とクラブだけの重さですから
体を動かしながら打つのとは
打撃するものの全体のモーメントが明らかに違います。

柔らかいシャフトはシャフトの使い方を教えます。
バンカーというような 重いものを打つ場合
クラブだけを振ってヘッドだけを動かす方が
有効だと思いますか?
雨の中で水分を吸った砂や土は数キロの重さはあります。
どう思いますか?
体で打った方が負けそうもありませんよね?!
シャフトはそのヘッドの重さを利用して
グリップを動かすためにあります。
柔らかいシャフトはそれを教えてくれますから

自分 が クラブを動かすこと
 
 
   なのか…

クラブが自分を動かしてくれる    のか…

どちらを好むか ということですよね





大きなバンス幅、大きなバンス角度は
クラブを弧で振らない、手先で振らない
という事を示唆します。
現代の 小さいバンス、バンス角度は
小手先で弧を作ることを誘導します。
この振り方ではバンカー出ない ばかりか
バンカーショットで飛ばせなくなります。
バンカーから距離が出しにくいから
より大きく、より速く振らなければならない…
2009年10月20日_IMG_0978

ミスショットのスパイラルを産み出す
 その…サンドウエッヂ。


まあ ゴルフクラブを選ぶのも技術です
 
 
 

2016年9月12日月曜日

ゴルフスイング◇テークバックの大きな間違い


一般的に言われる『テークバック』日本のニュアンスで言うと『上げて~降ろす』

『上げて』と言う部分に相当するだろう。
スナップショット 2 (2016-06-27 23-07)

多くの人が その『上げて』と言う部分を誤解し
それが元でスイングを苦しんでいる傾向はとても強い。
特に『上げて』という行為は手とか、腕の役割、担当で
その腕を使って どうクラブを動かすかのイメージを
正しくしてあげることはとても大切。
なかなか説明し辛い部分ではあるのでよく読んでほしい。
とっても説明が難しいけれど
とっても大切な部分で、
恐らく ほとんどのゴルファーが間違ってイメージをしている。



スイングは斜めに傾いた円弧が基本になる。
その斜めに傾いた円弧の正しい『源』
何度も書いているけれど、ゴルフスイングの始まりの姿勢
アドレス~ポスチャアに前傾姿勢があるからで、
その前傾姿勢を保ったまま、体を回すことによって
結果、スイングは斜めに傾いた円になる。

その一連の動作、スイングやクラブの動きの中で
腕の役割の正しい役割は
前傾姿勢によって傾いた円弧に対し
その傾きの角度をよりアップライトにしてあげること。
腕さばきによって クラブを起してあげることによって
何もしなければ 前傾の傾き通りの軌道になるのを
より起きた、より急な傾きにしてあげることであって
腕さばきによって 円を増やしたり、大きくしてあげる
ことでは「決して」ない。 
(意味わかるかな?)
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多くのゴルファーは
クラブの軌道、円弧そのものを腕に頼っている場合が
大変多いが、それはさておいて
円弧の大きさや多さ、量そのものは
 『体の傾きと体の回転』 の量分だけで
腕を使って その量を多くしたり、大きくするのとは
全く意味が違う。

ゴルフ用語の「上げる~降ろす」というニュアンスが
良く無いのかも知れないけれど
上げたり降ろしたり(下げたり)の基本は
『体の傾きと体の回転』であって
腕を使って その角度~道のり(軌道)の角度を
変えているに過ぎない。
ここを間違えていると思う。
腕が作用・作業が入っても
円弧、スイングの軌道の大きさや量は変わらず
その角度だけが変わる…と言うイメージを持つのと
持たないのではクラブの働きはまるで異なる! のだ。

ゴルフクラブ◇シャフト~芯金(マンドレル)

打つコトの出来ないサンプル品とか展示品をみて シャフトの性格を見抜く為に良く観察するのは カタログ とか データではなく、シャフトの形状

である。
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シャフトの外観 外側のサイズは概ね決まっており昔有ったようなバブルシャフトは既に博物館行き。シャフトに特殊な形状は余り多くないのだが、一本 一本を 比べてみるとその形状はかなりはっきりと異なる。
シャフトを オリジナルで作る場合1.既成のシャフトの ロゴのみ入れる
2.既成の芯金(マンドレル)を使って
 シートの種類
 巻き方、枚数のみをオリジナルで作る
3.芯金もオリジナルで作る
この3種類がある。
シャフトの場合、その形状によってオリジナルの性格は半分以上決まってしまうと言っても過言ではない。人間でいうのならば、芯金はどこの国に生まれ男なのか、女のか そこら辺まで決めるのに相当すると言える。勿論、同国人、同性であったとしても 個性はそれぞれであるけれど 大きな部分は似るだろう。
ウッドの先端径は 8.4mm
グリップ部はだいたい 15.0mm
前後長さは 1150mm 一メートルチョイだ。この 8.4~15.0 までが どのようなテーパーと寸胴の組み合わせで 性格も決まるし芯金の形状が決まれば どの位の量どの位の弾性(強度)の繊維を使うかも概ね決まってしまう。
先端から 寸胴気味で細いところが長ければ強度の高い繊維を使わざる負えなくなるしその分 手元側にキツイテーパーが来るので手元の締まったシャフトに成り易い。
全体に平均的なテーパーの付いたシャフトであれば細いところに負荷が掛かり易くなってしまうので巻き方や異種の繊維を組み合わせ 工夫しなければ商品として有効ではない。
良くシャフト選ぶをするのにキックポイントKPなんて 言葉が出てくるがKPのみで シャフトを判別するコトは殆ど意味のないコトであってその形状や使われている繊維の強度によって

大きく異なってしまう。
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全体的にしなる 先調子もあれば手元の締まった 先調子もある訳で土台 シャフトは 1150mmの全寸に対し先調子と元調子の差は 40mm程度なので誤差とも言えるしメーカーによってその基準も大きく異なる。
カタログ上 A社の先調子はB社の元調子よりもウンと 元調子だったりもする。
土台 一般成人男性が振動数で 220cpmを超えるモノを使った場合 硬すぎて どれも同じ。撓らないモノを撓らせて使ってしまうのだから、 本来の使用方法と異なるネジレを意図的に作って使うのだからKPなど 意味もないと言える。

2016年9月4日日曜日

L型ブリストルパターの使い方

ゴルフでは『飛んだ』方がうれしいのはウソではありません。
しかし ゲームとしては飛ばすのもゴルフですが、
同時に飛ばさないのもゴルフです。

練習過程等を除けば
40ヤードを打ちたい場面で
上手く打てたからといって70ヤード飛んでしまうのも
問題です。

自分の打ちたい距離、望んだ距離を
出来るだけ毎回打てる、出来るだけ繰り返せる
そういうストロークやショット(スイング)が
ゴルフでは一番有効なゲーム戦略になります。

それを土台に
体力に依存せず、体を痛めないという上で
飛距離の底上げを狙いたいものです。

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そう言う基本的な考え方の上で
パッティングストロークはショットの基礎になります。


パッティングストロークで
自分の狙いの距離を打つのには
絶対条件として
『いつも似たようなロフト(クラブ姿勢)』
インパクトを迎えたいですね。
特にパターの場合、製品としてのロフトが3~5度と少ないので
 3度増えただけで元のロフトの80~100%増し になります。
通常のショットと違い スピードで誤魔化せないのと
元のロフトが立っているが故に ストロークの仕方によっては
何処に当たるか…ヘッドの上下位置によっても
距離に大きな違いが出てしまいます。
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いつも似たようなロフトでボールを打てる
 という前提の上で
運動・動作の速度(スピード)によって
初めて「距離感」が染み込まれていく
 ので
打つたびに ロフトの変化も大きく
パターフェースの当たり所もぶれてしまい易いストロークでは
距離感が「その場その場」の偶然待ち になってしまうので
なかなか身に付かず、安定しません。

その典型例になるのが
4c9a0689世間で浸透しているショルダーストロークで、
ヘッドが上下に大きく弧を描きます。

打ち手である自分の目からは
ボールの飛球線方向に対して 真っ直ぐ動いて見える
そのストロークを妄信的に行っているゴルファーが多いですね。
私の経験的にも、他のスポーツの参考例と比較しても
5センチ~30mのような わりに繊細な距離感…動作を
肩を揺さぶる という最も距離感を産み出しにくい
鈍感で、微妙な違いを出しにくい部位で生み出す…
こんなストロークを推奨する人の運動感覚を疑います。
プロの試合では80センチのパットに
ん千万掛かる、将来が掛かる場合もある訳で
それを最も距離感…スピードなのか、運動の大きさなのか
どちらにしても表現しにくい部分で行って
苦労しない訳がありません。
78センチでも カップに入らなければ85センチでも
ダメなのですから… そんなものを
肩の揺さぶりで緊張感の中、出来る?と信じる
その神経を疑いますね。
しかも、この振り子のストロークは
不必要なボールの回転を産み出す、上下の弾く打撃なので
ボールの初速は速くとも、すぐに減速が始まり
ボールのスピード感とストロークのヘッドのスピード感に
つながりが乏しい方法です。





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パッティングもショットも
思いの方向に打つ ことは第一優先事項ではなく
思いの距離を打つ という事に重きを置いてください。
その上では 
小さなストロークで
ゆっくりしたストロークで
十分な距離が打ててしまう
『進化版L型ブリストルパター』は
最も同じ距離を打ち続け易いパターの代表です。


しかも 『進化版L型ブリストルパター』の
他では真似の出来ない部分は
ボールの転がり始めの速度とパターヘッドの動かす速度に
差が少ないため、ボールの転がるであろうスピードを
想起出来れば、簡単に距離感を再現出来ます。

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という事で
肩のストロークではなく
右ひじを曲げ、右ひじを伸ばす と言う感覚で
ボールを押して頂きたいのですが
その時のポイントになるのは
右手で押してあげるのは グリップ~シャフト ではなく
左手だ‼ ということです。

右手を進行方向に、ボールを押してあげるように伸ばす
と言う感じで、左手(グリップを持った左手)を押してあげ
ストローク中にシャフトと地面の角度が変わらない
トップで出来たシャフト角度を維持したまま
ボールを打つ抜く~押してあげる ということです。

2016年8月29日月曜日

進化版◆L型ブリストルパター



Q:L型パターは難しい印象がありますが…。
005

A:全くそんなことはありません。
何故、その風評が定着したのかは不明ですが、
(おそらくL型パターが世に広がったころ
 米国のモノの並行輸入品が中心で
 35インチのものが多く、非常にヘッドが軽かったですね
 そのヘッドの軽さが難しさを生んだのでは…と考えています)

アイアンの延長線上と言う意味では
他の形状のものに比べると利点はたくさん御座います。
逆にデメリットは殆どないと言えます。

まず、その形状が
ストロークのし易さを生み出します。
例えば、ピンタイプやマレット形状であると
その形から、次に動かすところがイメージ出来にくく
ストロークの初動が取りにくいと思います。
007

L型は特に弊社のブリストルパターは
テークアウェイを取る方向を喚起させる形状に
なっておりますので、
無意識に動かしても そのガイドが活きてきます。

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次にL型パターは
マレット等のパターに比べると重心が浅く難しい…
と思われがちですが、正直真っ赤な嘘です。
確かにデータ的には
マレットに比べると重心位置は浅いです。
しかし、ボールを上げる必要のないパッティングに
重心の深さの利点は殆どなく
逆にデメリットな部分も少なくありません。
ゴルフクラブ(クラブヘッド)で言う所、
重心の深さは インパクトロフトを大きくする作用が
ありますが、ボールを転がしたいパッティングに
その効果は良い とは言い切れません。
重心が低いとヘッドが前に出やすく思いますが
クラブの構造上、ヘッドが前に出る というのは
ヘッドが上に動きやすい になります。
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多くのアマチュアのパッティングは
ボールにオーバースピンを与える😱
というものすごく間違った理論に基づいていて
『ボールを下から上にコスリあげる』ストロークが目立ちます。
そのストロークにとって
重心の深いマレットなどは
インパクトなどを葉…ショットで言うところのトップを
生み出し易く、距離が一定しなくなります。
マレットを使用していているゴルファーの
インパクト音を聞いていると
ヘッドの角がボールに当たっている音が多く
これでは望みの距離は打てなくなります。
偶然待ちの状態になります。


慣性モーメント・・・
これも多くの勘違い を生んでいる理論です。
慣性モーメントとは
姿勢や運動を持続しようとするエネルギーです。
だまされてしまいそうですが
マレットなどの形状に比べると L型の方が小さめです。
(打ち手の目線で見ると)
重心も浅いです。
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しかし、300gのマレットタイプと
470gのL型パターで
どちらが その慣性モーメント
姿勢や運動を持続する力が大きいと思いますか?
勝負になりません。
数値で言っても段違いです。
 

悶絶ゴルフクラブの選び方

Q:悶絶クラブは  どのように選べば良いのでしょうか?

☞ A:悶絶クラブには
✴ヘッドの重さ
✴シャフトの柔らかさ
という圧倒的に市販のクラブスペックと違いのある部分が
ございます。

どの位違うか…というと
市販の5番アイアンですと
(シャフトの柔らかさ・硬さを表すのは
 固有振動数の数値を使って表記します)
ヘッドの重さ    240g  ➡300g
シャフトの柔らかさ 290cpm ➡140cpm
こんな感じです。
この数値の差が基本になります。
*ちなみに アイアンの番手間の重さの増量は
#5→6 で8g前後です。
240g→300gの違いは 5番アイアンの長さに
ちょっと重いサンドウエッヂの重量が
備わったと考えるといいかも…です。
シャフトの硬さは通常
S
(エス)シャフトと R(アール)シャフトの
硬さの違いは 10~20cpm です。
290cpm→140cpmの違いは
SR→R→A→L
(レディース)→LL→LLL→LLLL(3)→LLLL(4)→
LLLLL(5)→LLLLLLL(6)→LLLLLLL(7)→LLLLLLLL(8)
位と考えてよいかと思います。



この違いの中にも幾つかスペックが存在し
簡単な区分けをすると

✴ヘッド重量
市販スペック 240g① 275g
② 300g


✴シャフトの柔らかさ
市販スペック 290cpm① 200cpm
② 165cpm
③ 140cpm


こんな感じの組み合わせになります。


弊社のクラブが 
「悶絶」 と呼ばれるゆえんに
この「ヘッドの重さとシャフト柔らかさ」があるのですが、
多くのゴルファーは
クラブは左右にぶらんぶらん振って使うものだと
思っています。
ブランブラン使ってボールを打つと
ゴルフクラブの製品ロフト以上に
ロフトを寝かして、ボールの底面をこすって打つ
グリップとヘッドを別々(
別々な機会)に動かす
そんな打ち方を覚えていますから
一般のメーカーもそれに応じて
ストロングロフトにし、
ヘッドを軽くし、
シャフトを硬くし、
ヘッドを返しやすくし、
量産型のクラブの造り手のコスト意識にも通じるので
その道をまい進してきました。
スナップショット 1 (2013-06-09 15-03)スナップショット 6 (2013-06-09 15-04)






そのぶらんぶらんクラブを揺さぶったまま
ヘッドの重い・シャフトの柔らかい(悶絶)クラブを
使用すると、その動きはさらに増幅され
より ロフトを寝かして(フェースを開いて)
よりボールの底面をこすって打つような形になり
悶絶してしまう訳です。

しかし ゴルフスイングの基本は回転運動・軸運動です。
ゴルフクラブ自体が動くものではなく
ゴルフクラブを持った打ち手が向きを変えることによって
ボールを打つ為のもので
本来のゴルフクラブの各役割は
ヘッドの重さは直接的にボールに…打撃力として働き、
シャフトの柔らかさは
クラブの重さが 
より打ち手のつなぎの部分であるグリップを動かし
体の回転に助力・追従させるためのものです。

それを実感して頂けると
より少ない力で、より遠くへ、そしてより真っ直ぐ
ゴルファーの永遠のテーマである
遠くへと真っ直ぐと言う両立が可能になります。

で、そのためにどう選ぶか…というと
よく聞かれるポイントで
その人に合ったもの…と言う言葉がありますが、
その人に合った というのの
「いつ」に照準を合わせるかが重要です。

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【ケース1】現在のその人に合った というのは
  過去のもの を指します。
現在のゴルフスイングは過去のスイング遍歴やクラブ遍歴
それらの蓄積によって作られたものです。
当然 市販クラブをベースにしていますから
ヘッド重量も軽め ヘッド①とか
シャフトも弊社の中では硬め シャフト①とか
そこら辺を選ぶと
今までのスイングのまま、
ヘッドやシャフトの恩恵を受けられます。

お金と時間はかかってしまいますが
「よし! スイングを変えるぞ‼」 と
意気込まなくても、ステップバイステップで
①→②→③ とスイングは徐々に変わっていきます。
「慣れ」がスイング改造とも言えます。


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✴ヘッド重量
市販スペック 240g 
 275g   300g
✴シャフトの柔らかさ
市販スペック 290cpm
 200cpm   165cpm   140cpm

【ケース2】スイング改造に重きを置く
これは未来、悶絶クラブを使って未来に照準を合わせる
ということになります。
その場合は 
ヘッド②
シャフト②か③
ということになりますが、
シャフト③はかなり強烈です。
多くのパターンですが
違和感は持っていても、市販のクラブを使って来た人が
シャフト③をいきなり打っても当たりません。
空振りもあり得ます。
ところがシャフト①、もしくは②を使った人が
シャフト③を打つと、特に違和感は感じず
ヘッド重量は同じなのに シャフト③の方が
ヘッドを感じられ、より楽に感じます。
市販クラブからステップを踏んで
あまり悶絶をしないでとなると シャフト② ➡ ③
という事になりますが、
悶絶は深くとも スイング改造を重視するのなら
一気に ヘッド② シャフト③ の組み合わせも
楽しいと思います。 

2016年2月6日土曜日

進化版 L型ブリストルパター


L型ブリストルパター 進化版 
      出来上がりました。

テストしてみましたが、笑ってしまいます。
距離感とか、ストロークとか
そんな理論とか理屈、 
  完全に超越した存在なのかも知れません。


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以下、テストして頂いた方の感想です

 ➡
パター使いました。

 



しかし 自分が試されるパターですね。

平常心で どんなに長かろうが短かろうが
 緊張感を呑み込んでゆっくりと動くのみ。

パターにお任せ。


今迄以上に伸びます。
1.5m上りを 1mオーバーしてしまうこと数回。

カップの縁の止まりそうなっての 1mオーバー。

曲がらない。

カップ内側狙いです。


これまで使っていたパターもかなりの物でしたが
 これは 兵器。

同伴競技者も転がりを見てると
オカシクなってしまうでしょうからその面でも兵器。


打感 気持ちいいです。


この気持ち良さは癖を通り過ぎて中毒です。


今週もラウンドです。

パッティングが楽しみです。


 

2016年1月21日木曜日

L型ブリストルパター開発秘話



もう かなり前の話になりますが、
L型ブリストルパターを作ることになった経緯を
お話しします。

ハミングバードの場合
重いヘッド 柔らかいシャフトを専門としていますから
御多分に漏れず パターにもその手のものを選択します。
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当時、もうかれこれ 10年数年前でしょうか
お付き合いのあったあるメーカーより
軟鉄の削り出しパターの在庫が大量に残ったことから
パーツで販売しませんか と話がありました。

当時はまだ 今ほど ヘッド重量が重くなかったので
丁度よい重さ(410g)だったと記憶しています。
数年にわたり、そのパターを軸に販売しておりましたが
それも残りわずかとなります。

現在 ゴルフ用品の多くは売り切り が基本です。
初版に作ったロットがさばけたら
よほどでないと 再版することは多くありません。
今も昔も ですが、パーツも含め
パターは平均34インチと短いにも関わらず
35.5インチのウエッヂと
ヘッド重量はほとんど同じ重さです。(300g強)
スピードで何とかできるアイアンはまだしも
その素材の重さが転がりのカギ
推進力のカギになる パターとしてもあまりに軽すぎます。

それに意外に思うかもしれませんが、
パターヘッドが軽いと
なぜか…本能的になんでしょうか
アドレスからの動き出しにきっかけというか
始まり がしにくいものです。
パターヘッド重量はストロークのそのものの鍵にもなるのです。

トーナメント中継を見ていても
パターヘッドが軽く、緊張した場面で
ストロークを始めるのに逡巡とうか
スタートに躊躇している選手を多く見かけます。
往年の名手 特にショットメーカーとして有名な人に
それは多い気がします。
重いパターヘッドをストロークした後で
軽いパターヘッドを使ってみると
ヘッドを動かす という意味ではありませんが、
ヘッドを引きにくくて仕方ありません。
無理に動かそうとすると どうしても
ループな軌道になってしまいます。
あきらかに ヘッド重量が足りていない のです。
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まあ そこでオリジナルのパターヘッドを作ろうと
幾つかのサンプルも見ながら
デザインを始めますが、
それと同時に各パターヘッドの形状による
問題も浮き彫りになってきます。

まず マレット型ですが
マレット型は重心が深いのが特徴です。
しかし その重心の深いのは利点でもあり
大きな欠点にも成り得るのです。
まず 一つ目の問題は
人間の思い込み的な部分と
ヘッド重量がずれた位置にあるので
テークバックで外に上がりやすくなってしまいます。
重さがあれば まあ 多少解消するのですが
市販のマレットは見た目と異なり
ものすご~~~~~~~~~~~~~~く軽いので
あれでは ループなストロークは解消しません。
それに 重心が深いことによって
ヘッドが前に出やすく
本来 グリップが動くからヘッドが動く
というのがパッティングも含め、ショットの基本ですが
ヘッドを振り子で動かしやすい
そういうストロークを身に着けやすい という
欠点も表裏一体で内包しています。
   ➡ということでボツ

次は ピンタイプですが
廃版になってしまうパターが
ピンタイプだったこともあり、
あまり何もかんがえずピンで進めていましたが
ある時点で行き詰まりを感じてしまいます。

ピンタイプは形状的に
マレットよりもいっそう重心が低いところ
ソールに重量が集中しています。
ネック周りに重量が少ないんですね。
マレットの方が低重心に見えますが、
ヘッド重量を増やした時、高さをとっても
違和感が少ないので、重心は高く設定できるのです。
ところが ピンタイプだとそうはいきません。
また ピンタイプの場合
ほぼ機械工作でしか試作品を作れないのと
直線構成のため 微妙なニュアンスがなかなか
作り出せないもどかしさがありました。

ある時 もともと重い弊社のアイアンヘッドに
シャフトテスト用に 80gさらに増量したもので
何気なく パッティングしてみると
これが 素晴らしい。
何より アイアンヘッドのその形状は
ヘッドを移動させる方向を示唆、指示する要素が
強く ともかくヘッドが移動させるイメージが出やすい

よし これだ!

と思い、アイアンの0番を作ろう という発想に
至りました。
そこからが苦労の連続…。

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始めは ジョージローのスポーツマンを
ベースにしようと思っていたのですが
何分 サンプルがない…。
人生の中で一度だけ見た だけです。
そこで手持ちにある ウィルソンやマクレガーなどを
参考に作り始めますが、
どうも このL字パターのグースネックが
好きになれないというか
ストロークの始まり がしにくいイメージというか
ヘッドを回転させるイメージが付きまとう。
まず そこをなんとかしたい…。

とはいえ 視覚的につかまりが悪くない ものにしたい
ということを考え、
同時に重心を高くしたい のを両立させるため
ネックを太く、長くしてみました。

常識的にアイアン系のネックは 直径15mm前後です。
ヘッドのベース重量を 450gとすると
直径を3mm増やすと その部分で20g近く増量でき
かつ 重心も1.5mm位高く出来ました。

しかし 今度はそのネックの太さから
強度が増してしまい
後々のロフトライ調整が非常に難しくなってしまいました。

そこで 素材を 軟鉄鍛造のS25Cから
S15Cに落とします。
これによって ロフトライ調整も可能になりました。
 

2016年1月14日木曜日

忘れられがちなゴルフスイングの基本




精神論的にゴルフスイングを考えれば
どんな動きやクラブの動かし方もありだけれど
物理的に、論理的に考えれば
 ゴルフスイングにおいて
ゴルフクラブ自身は自分では一切動かない。
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よく シャフトをしならせて しなり戻す
➡しなり戻す が クラブの動き と思っている人も多いが
それは打ち手が 
グリップの移動を
シャフトの反動に負けずに 止める
 という
クラブではなく 打ち手の動作 であり
クラブの運動とは異なる。
ゴルフクラブによる打ち手に対する作用はあるが、
ゴルフクラブを動かすのは
それを持った打ち手が動作して
「グリップを」移動させるから
結果、ゴルフクラブ、
ゴルフクラブヘッドが移動するのだ。
ゴルフクラブの、クラブヘッドの
最大の移動源、運動源は打ち手の体の回転である。
多少のひじなどの腕の作用による補助的な
移動・運動はあっても
少々 大袈裟には体の回転が
唯一の移動・運動源
なのだ。
考えてみれば 当たり前である。

実は結構大切な部分ではあるのだけれど
とても意識している人が少ないように思えるのは
ゴルフクラブの「グリップ」部はスイング中
逆方向への動きから正方向への動きに切り替わる
切り返しの箇所を除いて

スイングが終わるまで決して止まることはないということ。

そして グリップが止まるということは
体の回転も止まるということ。

最大のクラブの移動・運動源である
体の動きを止めてしまうことは
ボールを飛ばしたくない と宣言しているのと同じ。

ダウンスイングからフォロー
特にインパクト付近は
理想的には最大の移動スピードを確保したい!
そこを無理に加速する必要は
スイングに一切ないのだが
緩やかな加速の過程のなか
最大の移動スピードを確保したい箇所である。
にもかかわらず
多くのゴルファーは そこで
グリップの移動を止めてしまう。
体の回転を辞めてしまう。
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厳密には クラブの移動は傾きはあるとは言っても
体の向きを変えるから 結果として円を描くとしても
あくまでも 水平方向への横移動である。
それを 縦方向~上方向の動きに急激に変え
水平移動を止めてしまう例も少なくない。

そう 目の前のスイング意識としては
グリップを止めない
切り返し以外は グリップの移動を決して止めない
スイングを作らなくてはいけない。
決して突飛なことではなく
考えて見れば当たり前のことだけれど
意識している人は少ないだろう。

2015年12月21日月曜日

ゴルフクラブ◇柔らかいシャフト/重いヘッド


ハミングバードの悶絶クラブは… シャフトは…
市販の一般的なゴルフクラブに比べ驚くほど 動きます。
初めてご来店された方は ある程度は想像されて
来られたようなのですが、それでも実物を見て
かなり 驚かれるようです。

まず間違いなく 世界で一番柔らかいシャフトを
扱っているお店を言えるでしょう。

アイアンの数値で比べてみましょう。

スイング破壊兵器と呼んでいる
某軽量スチールシャフトの 
Sフレックスで(5番)
硬さの目安である振動数 は 310~320cpm です。
弊社の悶絶アイアンでスト 160~170cpm…
数値で言うと ちょうど半分ってところですね。
もっと柔らかいのもあったりしますヾ(@⌒ー⌒@)ノ

300cpmに近いようなアイアン(5番)ですと
基本、どう動かしてもしならないほど 異様に硬く、
この硬さでは シャフトの使い方など
覚えることも、教わることも、感じることも出来ない
と言えるでしょう。
シャフトの使い方というのが ゴルフクラブの使い方
とも言える訳で これではただの棒っきれに近いです。
ゆえに この動かない棒を しならない棒を
しならせて使う
 などという発想が生まれちゃうわけです。
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シャフトは本来 
ヘッドの重さとその形状
そしてスイング中のクラブの位置やヘッドの姿勢などから
シャフトを通して グリップを移動させるため 
のモノで
人間では教えきれないタイミングなども
シャフトは教えてくれます。
動くシャフトであれば、わりに簡単に正否が掴め
ショットやスイングの向上と人間の感覚が
非常に密接に感じられるはずです。

動かないシャフトであると
結果、シャフトは何もしてくれませんから
自分で しならせたり しなりもどしたり
・・・これってシャフトの機能 って勘違いしていますが
結局 自分でする作業になるだけです。
無機質なシャフトではそうなる ということですね。
ゆえに 同じ硬いシャフト同士で
シャフトをりシャフト、入れ替えても
何も変化も、結果も生まれないのです。

5番アイアンでも そのクラブの長さは1mになります。
その先端に鉄の塊として 重量が付いている訳ですから
それを 作業として人間が振り子のように動かせば
ボールを打つ力ではなく
クラブが外へとはらむ力として重さが働いてしまいます。

これでは 何のための重さがわかりません。
握力強化のため? とも思ってしまいます。
ヘッドの重さは よりグリップを進行方向に押し
インパクトポイントを前へ前へ と持っていくための
ものであり、それによって 
速くヘッドを動かすことでなく
早い時期にインパクトが訪れるので
体が進行方向に対し まだ下に向かって動いている時期に
打てる可能性が生まれるわけです。
だから 「ダウン」スイングって呼ぶんですね。
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グリップを支点にヘッドを振るスイングは
下に振れば振るほど 体が上を向きます。
これでは 「アップ」スイングになってしまいますよー。

今は なぜか 軽量スチールという
スイングを作れないシャフトが主流になってしまっています。
硬いシャフトなのに かる~~いヘッドが付いていますから
クラブの位置も姿勢も感じにくく
型(大切ではないとは思いますが…)としての
スイングも作りにくくなっています。
本能的なのか、やはり 硬いシャフト&軽いヘッドという
クラブそのものに破壊力を感じられないのか
勢いをつけたくなるようなスイングが増え
テークバックの初期段階から 異様に速い動作の
スイングが増えてきているように思えます。
また シャフトが堅く ヘッドが感じにくいうえに
ヘッドそのものが異様に軽い市販のクラブでは
トップオブザスイングの位置が掴みにくいですし、
そのテークバックの勢いもありますから
一時期 消えかかっていた オーバースイング症候群も
あちらこちらで勃発してきているように思えます。
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それらは 柔らかいシャフト&重いヘッドで
かなり早い段階で消し去ることが可能です。

人間の感覚ってやはりすごいですよねー
 
 

2015年12月18日金曜日

悶絶クラブに興味のあるかた江


お手紙有難うございます。
ハミングバード 野澤でございます。
 
私、個人の意見ではございますが、
世の中にあるスイング論やクラブ論は
少々残念な方向に進んでいるように思います。
道具を扱う遊び、ですので 
プレイヤーの体力や筋力などの体力中心の勝負ではなく
知恵や経験、正しい認識などが優先・反映されてこそ然りだと思うのです。
そういった意味でゴルフは大人の遊び と思っているのですが…。
 
 
早速お問合せ頂きました件ですが
お答えさせていただきます。
 
 
001

○レンタルクラブ(試打用)等を送って頂く事は出来るでしょうか?
 
 レンタルクラブをお送りすることは可能です。
ただ どのような仕様がよろしいか、事前に相談させて頂きませんと
市販の一般的なスペックに比べ、振動数も100cpm以上も低く
ヘッド重量も70gも重いという かなり大きな幅を持っております。
つかみにくいところではあるとは存じますが、ヘッドは重くてよいと思います。
シャフトの硬さ/柔らかさは真ん中の数値(100cpmの離れの)を目安に
それよりも一般スペックは近いセッティングは
クラブ扱い等をあまり考えず、できるだけ素早く結果を出し
重さや柔らかさを楽しむ実践的なものになると思います。
真ん中よりもより柔らかいセッティングとなりますと
少々クラブの扱い方も考えなければなりません。
すぐに! 結果を出す というよりも
ゴルフクラブを先生にして、クラブの扱い方を相談しあいながら
ゆっくりと楽しんでいくセッティングと言えると思います。
 
 想像は難しいかもしれませんが、
重いヘッド&柔らかいシャフトに慣れていただきますと
このクラブで打てる弾道は独特です。
市販の軽いヘッド・硬いシャフトでは絶対に出ない球質だと思います。
私は個人的には これが「強い球」と呼べるものだと思っています。
高さも市販のクラブを打つのとは異なり 中から低弾道目になります。
そういった『弾道のこだわり』
というのをハミングバードは目指しています。
重ければ重いヘッドほど 筋力に頼らず飛ばせるようになりますし、
柔らかければ柔らかいほど、スイング動作をクラブに任せられます。
 

とは言え、持てば魔法のようにすぐ出来るわけではないですから
段階を踏んで より重く柔らかいものにしていくか
それとも少しチャレンジ精神をもって最初から、
″激しい″ 重さと柔らかさに挑むか
はそれぞれの方の考え方次第だと思います。
 
 
○アイアンの単品販売も行っておりますでしょうか?
 はい。本数に限定はございません。
どちらにしましても ヘッドはお客様より注文をいただいてからの製造になりますから
納期はかかりますが、いろいろな自由度がございます。
アイアンですと ロフト・ライばかりでなく
メッキの仕上げも数種類用意しておりますのでお好みでお選びください。
 
 
ぜひご検討くださいませ。
また 遠慮なくメールなり、お電話でお問い合わせください。
 

 〒238-0024 神奈川県横須賀市大矢部3-14-10
  株)ハミングバードスポルテ   野澤 亨
    ☎ 046-804-1480 

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2015年11月1日日曜日

◇アプローチで覚えよう重心距離の意味


クラブヘッドには重心位置と言うものがあります。
そのヘッドの重量の中心点と言うやつですね。

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知っての通り 重量の中心点は
握っているグリップ~シャフトの延長線上になく
L状にずれています。
シャフトの軸線からその重心点までの直線距離を
ゴルフ用語として「重心距離」と呼びます。
短いものであっても30ミリ(3センチ)
長いものであれば 45mmを超えます。

ヘッドを回転させる フェースローテーションのような
邪道なゴルフショットでは
この重心距離は機能として邪魔なものでしかありませんが
本来のゴルフクラブの扱い方であれば
シャフトの延長線上に その重量の中心点(重心距離)が
存在しない ⇒重心距離がゼロ
というのは ある種、ゴルフクラブとしての大きな機能
大切な機能を放棄しているのと同じです。

この重心距離は、重心距離がゼロでないことは
ゴルフスイングにとって
重量効果を増やす という機能だけでなく
ゴルフクラブの移動をガイド するという大きな機能を
持っています。

ゴルフクラブをどのように動かすかは
誰かかな教わったとしても非常に曖昧で
動作中となれば 実際の上下左右の間隔と
感覚の上下左右に ズレが生じて
望む方向と結果的に動く方向にもずれが生じやすくなります。


ところが この重心距離が存在する
重心距離がゼロでない という事を
ちゃんと利用すると 自分の意思を持った動作
筋力による移動だけでなく
クラブ自身の重さによって 

「その方向」動かす「その方向」をガイドして貰えるのです。
スナップショット 2 (2015-04-06 2-08)

 
 
前提として ゴルフクラブのヘッドの重さが
グリップを動かす、
シャフトの役割はグリップを軸にヘッドを動かす ではなく
ヘッドの重さでグリップを動かす
と言う概念は必要ではありますが、
それをクラブによって感じることは十分に可能です。

まあ 嫌味半分ではありますが
市販のヘッドの軽い、伝達機能の乏しい硬いシャフトでは
どのようにしても クラブからの伝達はほとんどない
と言えるので 体験することは難しいですが。。。
悶絶クラブ…そうですね…
ロフトの立ち目のアイアンを使った方が分かりやすいです。
6番なり 5番でしょうか
そのアイアンを持って
20ヤードのランニング、、、転がし
をイメージしてみましょう。

動作は フットワークを使った
骨盤の回転だけで体の向きを変えましょう。
両肘は突っ張らないまでも 伸ばしたまま…。
動作には一切の加速は要りません。
大きな動作で短い距離を打つので
逆にスローモーションに使い感じですね。
スナップショット 1 (2014-06-24 14-49)

脚を使った骨盤~胴体の向きの変更なので
前傾姿勢は残ります。
前傾姿勢があるため、胴体が右を向いている時
体の左サイドの方が右サイドよりも低くなっています。
⇒つまり その姿勢によって
ナチュラルなシャット状態が出来ています。

その状態でクラブの重さを感じてみて下さい。

左手に神経を集中させると
左手には インパクト方向に押される重さが
かかっているのを感じると思います。

悪い例ですが
手先でテークバックを取り
シャットを捨て、フェースが上を向くように上げると
理想とするインパクト方向への押される重さはなく
逆にその方向に対する阻害の重さがかかっていると思います。

その位置を探れば その手のアプローチの
理想的なポジショニングはクラブが教えてくれます。
是非トライしてみて下さい。

2015年10月24日土曜日

L型ブリストルパターのお薦めな使い方^^




L型ブリストルパターの最大の特徴は
そのヘッド重量にあります。
市販の平均的なパターのヘッド重量は300g強
L型ブリストルパターの
ヘッド重量は
470g強
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このヘッド重量を活かすのには...
まあ これは普通のパターでもそうなんですけどね

パターヘッドを真っ直ぐ動かす
という事を勘違いしないことだと思います。

ショットやアプローチも同じですが、
一番大切なことは 希望の距離を打つ⇒距離感です
一定した距離を打ち続けるという事の基本は 同じロフトで打てるようにする
という事です。
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パターストロークでいうところ
アドレスした目線(上から)で パターヘッドを
真っ直ぐ動かすことが重要ではありません。

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このラインから見た時
523e02d2パターが「出来るだけ」真っ直ぐ
まあ やや斜め上からのラインになる感じですが
この パターヘッドを横から見たラインで
出来るだけ「円」を描かないように
パターヘッドを動かすことが肝心です。

それをするために
第2のこのパターの特徴を利用するべきです。
このパターは市販の平均的なパターに比べると
異様に「シャフトが柔らかく」なっています。
スチールの装着された市販のパターの平均的シャフトの硬さは
 振動数300cpm オーバーです。
L型ブリストルの振動数は 180cpm前後 です。
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多くのゴルファーが勘違いしている
シャフトのしなりでヘッドを弾く(ボールを弾く)
と言う使い方では このシャフトの柔らかさは
より弾きやすく、同時にヘッドがより円を描きやすく
ロフトが一定して打つことがし難くなります。

ゴルフクラブの使い方の基本は
グリップを移動させることです。
そして その結果、でヘッドを移動させる ことです。
シャフトの役割は ヘッドの重さ、その形状によって
グリップを動かすことにあります。
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ヘッドの重さでグリップを動かす
ヘッドを出来るだけ地面に平行、もしくは
横から見たヘッドの状態で直線に動かす
と言う意識をすると
L型ブリストルパターの良さは発揮されると思います。
 
 
 
 

二重の円弧がゴルフスイングを壊す



スイングは「結果」として、ヘッドの軌道によって
円弧を描きます。
スナップショット 2 (2015-07-24 1-21)
スイングの"誤解"は、
クラブを持った打ち手が体の向きを変えれば、それだけで
第3者、外から見れば ヘッド軌道が円を描くことなのですが、
打ち手の多くはそれを動作として円を描いてしまう こと
(それをクラブを振る、ヘッドを振る と言います)
から生まれてしまうのです。

多くのゴルファーは
体の向きの変更と手さばき(クラブさばき)の二つの動作
によって 二重の円を描いています。
感覚的に 体の向きを変えることそのものが
円を描くのと結びつきにくいから 言えますが、
体の向きの変更に手さばきの"円運動"で
二重の円を描く ダブルの円描きは
やがて 本来の「体の向きの変更による」円の描きを
辞めて、円描きを腕に託すようになってしまうのです。

昨日も書きましたが
http://blog.livedoor.jp/hbs/archives/1913898.html
本来、スイングの基礎姿勢~アドレスには
前傾姿勢があるので
体の向きの変更によって 描かれるスイング軌道、円は
斜めに傾いています。
ですので、主のヘッドの高さ変化
主のヘッド軌道の高さ変化、上下動も
体の傾き+体の向きの変更 によって行われるものです。

それを、手さばきによる「スイング」「振る行為」によって
奪ってしまえば、
そのヘッドが、クラブが作る遠心力の対抗措置として
前傾姿勢を失う、という本末転倒が起こってしまうのです。

繰り返しますが
体の向きの変更そのものが円を描く
これの忘れてはいけないポイントは
ヘッドの上下変化、高さ変化の「主は」
前傾姿勢によって その円弧は斜めに傾いている
ことによって生み出される という事なのです。

ですので スイングを改変する場合
円弧を体の向きの変更そのもので行うことを
しない限り、
腕で円捌きを造っている限り
何一つ変わることはありません。
スナップショット 1 (2015-07-24 1-20)

円を描くことのすべてを
体の向きの変更に委譲できるか どうかが
一番のポイントとなるでしょう。
体の向きの変更で円を描くと
腕でそれを造るのと比べ
腕周りにかかる重さ、感触が極端に減る ため
スイングする実感が激減します。
それが スイング自体をしている実感 でもあるので
自分で円を造っている実感を失うような気になるでしょう。
 

2015年10月22日木曜日

昨今の「軟鉄鍛造」アイアン…




この十数年で色々なアイアンヘッドが出ていますが。。。

先日も書きましたが、
軽量スチールと言う
スイングだけでなく、ゴルフの未来すら破壊しかねない
代物が主流になって以来
ゴルフ用品の性能や質ががっくりと落ちてきています。

軽量スチールシャフトは
軽量に出来るだけあって 硬いというか強いです。
強くて金属の肉厚の硬いペラペラなシャフトです。
そのシャフトの性質上、
今までのスチールシャフトよりも相性として
軽いヘッド、重心距離の短い小ぶりなヘッドを好みます。
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正しくシャフトを使えば
平均的な日本ゴルファーでは
シャフトを動かせない硬さ、異様な硬さですので
シャフトをしならせなければならない振り方を
せざるを得ません。

シャフトをしならせる振り方では
ボールを飛ばすのには
スライスを防ぐのには
ヘッドターンせざるを得ませんから
ヘッドの軽い、重心距離の短い小振りなヘッドが必要になります。

ウッドであっても、アイアンであっても
各製品の違いやその製品そのものの性能、性格は
デザインや色ではなく
重心の位置によって作り出されます。

重量が軽い ということは
単純な言い方になってしまいますが、
性能というか、性格も薄く、少なくなっている
という事に似ています。

ウッドもアイアンも基本的な形状
先端が末広がりなど 決まった形があります。
よほど特化した性能が無い限り、異形状ではやはり売れません。
重心が短くなれば、
重心位置設計の自由度はかなり狭められます。
005

比重の違う金属等を使って
それを無理やり変えてしまうと
形に沿っていない重心位置ということは
ヘッドその物の
慣性モーメント ⇒その姿勢や運動を持続する力
は低くなってしまいます。

また コストダウンの為
軟鉄鍛造 と呼ばれるアイアンの製法というか
素材つくりが違うものになりつつあります。
従来は アイアン個々を一個ずつ鍛造して
重量の中心点の密度を濃くする というのが鍛造製法です。
しかし、この製法は仕上げをするのに
職人の手が必要になり、コストが高くなりますし、
ロフト、番手ごとの金型が必要になります。
で、現在の鍛造製法、主流になりつつある鍛造製法は
先に大きな金属ブロックを鍛造しておき
それを 旋盤・NCで型抜きしていく製法です。
この製法ではNCで精密にメッキ下地まで仕上がるので
職人が必要ありません。
また、NCのプログラミングさえ組めれば
金型を作る必要がありませんから
かなりのコストダウンになります。
正直 桁違い です。
しかし、それでは重心点の密度を高める
 と言うことが出来ず、逆にブロックの中心が高密度になり
概ね そこは削り、捨てられる箇所になります。

この製法は職人が要りませんから
機械、プログラムがあれば
どこででも製造が可能です。

日本の伝統芸である刀の技術が
失われていくとも言えます。

2015年10月17日土曜日

知っていますか◆ゴルフクラブ◆ 『ソールの秘密』

たまに見かけますが ウエッヂなどのソールを削っているゴルファー…。
リーディングエッジならいざ知らず ソールを削ることは  メロンを切って、中身を捨てて皮だけ残しているような ソール部分を削って、良いことは何一つありません。 重量も落ちる上、機能も削る分捨てています。
バンス幅やバンス角度は度合いはあるものの 双方ともに多くて、広くて、大きいほど 機能として充実していると言えます。 アイアンにおいても  ソールの進化がアイアンそのものの進化 そして真価と言えるほど重要な部分なのです。
よくウエッヂを評価する時に 「抜けのよいウエッヂ」 と言う言葉がありますが、 ハミングバード的に重量も考慮すると インパクト前後のぬけが良いか、どうかは ソールの形状というよりも シャフトの硬さ であったり ヘッド重量 であったり そのシャフトの硬さに対するヘッドの重さ であったり クラブ全体としての総合的な部分がほとんどを占め ソールの形状そのものは「抜け」とは 密接な関係にはないのです。
どんなソールの形状をしていても クラブ、クラブヘッドの慣性が低ければ ボールと言う質量~負荷に対し推進力が負けてしまいます。 …ボールに対する質量敗け ソールを削る ということはヘッドの質量を落とす ということになりますから、その時点で ヘッドの推進力を削っていると考えてよいでしょう。
まして アイアン全般に言えることですが 「ヘッドのぬけ」はショットの最優先事項ではなく 繰り返し同じ距離が打てることや ミスヒットに強いことの方が ショット自体としての 優先事項は当然高い訳です。
ソールの大きな役割としては 「インパクト時の補正効果」があります。
補正効果には 飛距離とミスヒットがあり その部分においてソールは非常に役に立ちます。
また、多くの人が錯覚しているかと思いますが ゴルフクラブをある程度正しく使えれば ★バンス角度があればあるほど  ⇒打ち出す球の弾道は低くなります。 ★バンス角度が少ないほど  ⇒打ち出す球の弾道は高くなります。
逆にイメージしている人、少なくないかも…ですね

2015年2月17日火曜日

ゴルフクラブ◆重心のズレ

ゴルフクラブは 数度という違いで役割を変えるロフトというものが存在します。
弊社の場合、かなり大きなロフトのドライバーを製作することも多々ありますが、一般論でいうと 2度のドライバーもなければ18度のドライバーも販売されることはほとんどありません。
005計測上、クラブだけでいうロフトというのはシャフト、もしくはシャフトの挿入角度に対するフェース面の角度です。
そして、そのシャフトはアドレス時、おおむね背骨と平行な関係にあります。

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およそ、トップの位置でこのお二人のフェース面は立体的ではありますが、90度は言わないまでもかなり大きな違いがあります。右のニクラウス氏の場合、アドレスに対しクラブは高い位置になっただけで割にシンプルな状態です。ところが左の選手の場合、ニクラウス氏と比較するとより複雑な経緯を経て、この位置に来ていますからインパクトまでにそれを取り戻さなくてはいけません。
ハミングバード的に言うと左の選手はロフトを90度寝かしたようなこの位置でソールをボールに向けるようなクラブの動かし方をしている訳ですから、これを練習量豊富でないおじさんゴルファーが真似をするならば、正直何度のロフトを使ってもあまり関係ないそんな状態になってしまいます。
クラブヘッドは重量の中心点(重心・重心位置)というのがありそれは野球のバットやテニスのラケットのように保持する柄、棒、ゴルフ場合はシャフト=グリップの延長線上に ヘッドの重心はありません。
昔から、とんでもない理論を展開する人は重心のズレ (シャフトの延長線上にヘッドの重心がないこと)をなくし、トンカチのような電電太鼓のような クラブを作ればいいんだと言ったりします。
で、実際に過去には重心のズレを無くしたドライバーなんかが新聞通販で販売されたりもしましたが、一か月も持たずに消え、場合によっては全商品回収なんてことも起こり得たと思います。
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それは何故かというと
重心のずれがないと
打撃面がどこを向いているか
検知、感知することが出来ずに
大変危険な思いをするからです。

雨の日にトップやダウンスイングで
グリップが滑るというか、そういう体験をして
ヒヤッとしたことがあると思います。

ミスショットであったとしても
フェース面にボールが当たらないと
とんでもない方向。。。
自分の方にすらボールが飛んでくる可能性があるのです。
重心のずれがあれば、それを検知して
なにがしかの反応をすることが出来ますが、
重心のずれがないと、結果を見るまで
どうなっているか検知、感知することが出来ません。

ゴルフショットはほかのスポーツと比べ
球そのものも小さく硬い素材ですし、
アマチュアであっても、その初動速度は
簡単に 時速200キロを超えてしまいます。

そう考えていくと
昨今の市販のゴルフクラブ、そして主流になっている
ゴルフスイング理論は
物体としては重心のズレは存在しても
ヘッドその物を軽くし、シャフトを硬くし
それを出来るだけなくす方向に進んでいる
(もしくは感じなくさせる方向)
という事の表れのような気がします。