2021年3月12日金曜日

シャフトが動かすモノ

一般的によく使われる 『ヘッドが走る~シャフトが走る』というのは グリップの移動量よりもヘッドの移動量が多く、 かつ 速くヘッドが移動することを指すのだと思います。 気が付かないからも知れませんが、 別なゴルフ用語で、このことを 「ヘッドターン、ヘッドを返す」 「ヘッドを開いて入れて、閉じて出す」とも言います。 ほぼ 全く同じ行為を指しています。 クラブの構造や機能を知ると この行為の怪しさ、ダメさ加減が理解できるんじゃないでしょうか 打ち手の差を除き、 ヘッドとボールの接触によって ボール/弾道には ✊左右の角度 ✊上下の角度 ✊ボールの回転 ✊ボールの速度 が生まれる訳ですが、 ロフト角度・ライ角度で考えると この二つの角度は非常に密接に混じり合ったものです。 上記のクラブの入れ方ですと 打つ前に クラブはロフトも向きも開いていますから この状態でインパクトが来れば ・・高く ・・回転数も多く ・・右に飛び出て ・・右に曲がります。 典型的なコスリスライスです。
これをヘッドターン・ヘッドを先に生かせると 今度は ・・低く ・・回転数も多く ・・左に飛び出て ・・左に曲がります 通称、引っ掛けフック、 ほぼ 真反対の弾道になる訳です。 ヘッドターンはクラブの構造上 ✋ロフト角度 大きい➟小さい ✋ライ角度  多い➟少ない➟多い ✋フェースの向き ㊨➟㊧ と同時に変化していきます。 ヘッドがグリップを追い越したのに右を向いているのは 構造上かなり難しく、逆にその使い方では ヘッドが後ろにある時左を向けたらボールに当たりません。 ですので シャフトのしなり・しなり戻りには 必ず シャフトを軸とした回転が伴ってしまいます。 それにクラブ姿勢やヘッド姿勢に影響を大きく受ける ヘッド軌道も絡むので 全てのコトが揃うのは天文学的確率です。 そして 似た球を繰り返すのは もう奇跡の産物です。 002 ドライバーであれば ヘッドスピードに自信がなくとも ヘッドとボールの接触する時間は 1/3000秒 この真ん中の状態が運よくインパクトに来るでしょうか? 何を言いたいか というと シャフトを開発する、製造する という観点で 上記の使い方「ヘッドを走らせる~シャフトを走らせる」 のを強化していくと 一か八かで飛ぶけど、弾道は異様に安定しない と言うシャフトを造ることになります。 手元を強く、太く、硬くし、動きにくいようにし、 シャフトには 歪み耐性の高い、復元耐性の高い繊維を 中から先に斜めに入れることになるでしょう。 手元が硬く、先端部が緩めの 高弾性のシャフト ですので 全体的にはとても硬めのシャフトに仕上がります。 また ヘッドを走らせるために、グリップの移動量や グリップの移動速度を制限することは 即ち ヘッドスピードの制限に成りかねませんから 単に 打ち手の『ヘッドが走った』という欲求満たすだけの シャフトのなる可能性も否めません。 ゴルフクラブは ごくごく当たり前ですが グリップが動けば(移動すれば) ヘッドも動きます(移動します) ✌グリップが動くことによって ヘッドが動けば  ヘッドの姿勢変化もかなり抑制できます。  同じ姿勢のまま移動することが可能です。 ✌かつ グリップの移動速度や移動ルート によって  ヘッドの移動速度や移動ルートも変えやすいですから  距離の管理/調整、弾道の修正/改良が  行いやすくなります。 ✌ヘッドを振って、シャフトを走らせる打撃は  飛ばすコトと安定させるコト/真っ直ぐ行かせるコト  が 相反する関係になりますが、  グリップを動かして ヘッドを動かす打撃は  それがイコールの関係にし易いです。 ヘッドとグリップの位置関係を 上下に反転させることを考えれば クラブはどう扱う方がよりベターなのか シャフトはどう扱う方がよりベターなのか 答えは見つかってくると思います。

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