これは断言できますが、
スイングさえ良くなればゴルフが良くなるわけでは
ありません。



ありませんが、人間は歳をとるモノで
つまり経年劣化は進むわけですから
体に優しい動き、理にかなった動き をした方が
ゴルフを良くし易いのも確かです。


また 年齢を重ね、体力~持久力が落ちた時に
ゴルフクラブの助けを借りられるようにしておいた方が、
ゴルフクラブの機能を使えるようにしておいた方が、
楽できるのも確かです。



スイングを変えたくない人もいます。
自分のリズム、自分のテンポが大切だから…と
それにとやかく言うつもりはありません。
体を痛めず、楽しんで頂ければよいと思います。


スイングとクラブをオタクとして研究している私
からすると、多くのゴルファーのスイングは
運動性能・運動神経でカバー出来なくなる
 40代後半から50代後半で破綻をきたします。

飛ばなくなる、体を痛める、安定しなくなる、
バンカーが出なくなる、 そのあらわれ方はそれぞれですが
それには確固たる理由があります。

その例を挙げてみましょう。
例えば このスイングをご覧ください。



一見すると 全体の動きはスムースですから
良いスイングに見えますが、厳しく言えば
他人の共有できるスイングになっていません。
スナップショット 1 (2018-05-17 19-39)

一番問題なのは このインパクト直前で
10度前後のドライバーのロフトは サンドウエッヂ並
に寝た状態になっており、
ここから ほんの10数㌢のところにボールはあります。
こんなにロフトが寝て、右を向いたフェースから
ほんの 3/5000秒先 で


✊インパクトを適切なロフト
✊インパクトで適切なヘッドの高さ(上下)
✊インパクトで適切な向き


にするのです。

この3つを 腕さばきのみ で
時間のない 高速なここで処理するのです。


この方法を 誰かに伝えることが出来るでしょうか?

この方法の 改善法を誰かに聞くことが出来るでしょうか?



正直 これをスイング技術…とは呼べないと思います。
そして とても多いゴルフスイングのパターンです。

そう この手のスイングにした場合、
誰からも、プロからですら
適切なアドバイスを貰うことは不可能で、
運動神経が落ち、運動性能が落ちたとしても
自分で切磋琢磨して この技を磨かなくてはなりません。

そして この技の難しいところは
振り遅れ が ヘッドターンで間に合った としても
やり過ぎてしまう可能性も含め
それこそ タイミングによって
ありとあらゆる球筋が
 ほんの1/2000秒単位のズレ で発生してしまうコト です。

このスイングである限り、
私からアドバイス出来ることは何もありません。
私には真似のできない、真似たくありません。

このスイングであると クラブの機能は
あればあるほど 自分の動作の阻害要素になりますので
機能の少ない… 例えば

 シャフトが硬い
 ヘッドが軽い・小さい
 慣性モーメントの小さい
 重心距離の短い
 重心深度の浅い

モノを選ばざるを得ません。


体を痛めず 頑張ってください
 と言うのが関の山です。


 
MVI_0796_Moment




ゴルフスイングを 理にかなった
自然なモノにする というのは
ゴルフを良くしていく「考え」の基礎になります。

振り遅れを 無理やり 小手先の「返し」で
取り戻そうとする考え方は
必ず そのスイングがゴルフそのものに反映します。
ゴルフクラブをねじ伏せようとする考えは
必ずプレイ、プレイの選択に反映します。

あるがまま とはそう言う事です。

出来るだけ ①振り遅れを造らない準備
②そして 振り遅れと言うミスは必ず出るんだ
③そして そのミスをその場その場で修正するのではなく
  ミスが出ても 使えるミスに留めておくようしておく

という心構えが ゴルフを良くしていくんだ と思います。