2021年1月9日土曜日

ハミングバードと『柔らかいシャフト』

20数年前の話になりますね その頃は ゴルフクラブで言うと キャロウェイのビックバーサやセイコーのSヤード なんて お化け商品の有った時代です。 ハミングバードはオーダーメイド、カスタムメイドの ゴルフクラブのお店ですが、 開店当初はオーダーメイドのお店のお約束 グリップ交換が主たる仕事で、 ゴルフ場やゴルフ練習場を回って グリップ交換のクラブを集めては  グリップを入れていました。 時間とともに リシャフト… シャフト交換 の仕事も入ってくるようになるわけですが、 そこで 始めに大きな疑問を抱くようになります。
その当時のハミングバード基準では 👹 硬いシャフトは 45インチで振動数 250cpm以上  ちなみに今の基準だと 硬いシャフトはドライバーでは190cpm位でしょうか 位だったと思います。 リシャフトをお願いされて →交換する。 練習場にも頻繁に顔を出していましたから、 調子を伺うと 「いいねー よくなったよー。」と ま お世辞交じりでも言ってくれる。 しかし、その手のリシャフトをしたお客様の多くは 数か月、半年もしないうちに 新しいクラブに替わっている…。 なんか それが腑に落ちない のです。 壊れてもいない ドライバーのシャフトを 数万円かけて 選び、装着しなおしたもの その寿命がほんの数か月。。。。 これはいったいどんな意味があるんだろうか…。 そのリシャフトした シャフトの特性 と 次のクラブや、次のシャフト機種 への つながりや発展がまるで見えてきません。 なんとなく、なんとなく ですが 着せ替え人形のように 単にファッション的な感覚で シャフトを入れ変えたり、クラブを買い替えたり しているような気がしました。 そんな時、あるシャフトに出会いました。 そのシャフト その機種は シャフトの振動数を 硬さ毎にかなりきっちり分けていて 5cpm毎に11種類もの硬さ、フレックスが用意されていました。 今でこそ シャフトの目の見える部分に 硬さ表示がされていますが、(2005年位からだと思います) 当時はシャフトの見える部分には 硬さ表示はなく、硬さはグリップの中の隠れた部分に あったのです。 そこで その11種類の硬さを 全く同じヘッド(重量も含め)、全く同じ長さ 同じグリップで仕上げ、2か月位に渡り 延べで100人近い人に打って貰ったのです。  45インチ 200gの11度のロフトのヘッド      スイングウエイトは D-3位だったと思います。 練習場での大々的な試打会もしました。 若い人もいれば、年配の方もいます。 シングルハンディ、ゴルフ歴30年を超える人や 始めたばかりの人もいました。 同時にヘッドスピードも計測していましたので、 ヘッドスピードは50を超える人から 30台の人まで 色々いらっしゃいました。 平均的には 40前後という所でしょうか…。 ✊驚くことに そのテストをして頂いたお客様の 9割に近い方が その11種類の中で 一番柔らかいものが 一番打ち易く、距離も出る と いう結果が出たのです。  特に距離においては ダントツと言えるかも知れません。 一番硬いもので   振動数275cpm 一番柔らかいもので 振動数230cpm 特に 255cpmを超える硬さのモノは 誰一人として これはいい! これなら買う! とは言いませんでした。 そして 同時に、 その目隠しの硬さ を どんな順番か、どれが硬く感じ、どれが柔らかく感じたか ほぼ全員のテスターに評価してもらった結果、 なんと 実際の硬さを全く逆な、反対の 硬いものほど柔らかく感じ、柔らかいものほど硬く感じた という評価が半数を超えたのです。 とても興味深い二つ結果で 柔らかいものほど 方向性も安定性も距離も優れ、 人間の感じる シャフトの硬さは  実際のシャフトの硬さ通りではない  ということでした。

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